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2008. 11. 19
2008年 11月 2日 開催 “体験”ライディング練習会参加者 各位
充実感に溢れた 楽しい一日でしたね ♪

前略 予定よりも随分遅くなりましたが、先日開催の『“体験”ライディング練習会』を振り返り、全体の総括と個別のアドバイスなどを順に発表していきますので、どうぞよろしくご覧ください。

まず、当日の参加した方は大半が初めての参加だったのですが、予想以上に充実感と楽しさに満ち溢れた一日に作り上げてくれた事に感謝を伝えます。
というのも、参加回数が少ない方が大半だと、緊張感も手伝ってか“意見”や“要望”が控え目になり勝ちで、良く言えば大人しく落ち着きのある、悪く言えば活気の無い一日になりやすいのですが 、今回は皆さんのお陰で良い一日を過ごせた事が今でも楽しい想い出として残っています。

GRAのイベント運営テーマは【お互いを支え合う】ですが、これは決して礼儀正しく他の人の事を考えて助けるという意識や行動を求めているのではありません。
既に理解されている方も居ると思いますが、次に挙げる三つの行動を実践するだけで大丈夫!です。
1) 「やりたい事」「要望」は、はっきりと強く主張する!
2) 他の人の名前と顔を覚える!
3) 他の人の言動に注目する!

これだけの事で自然に良い関係(支え合える)の基礎ができるのです♪
今回のイベントに参加された皆さんは、朝一番の“要望出し”の時に始まり、カリキュラムの要望、そしてタイムトライアルコースへの要望まで積極的に関わってくれたので、お互いの人柄も確認し合え、雰囲気も良くなるし、タイム測定時にミスが出た時にも自然にフォローしあえたのだと思います。

GRAでは、参加した人の意欲や情熱でイベントを創りあげていく事をこれからも続けていきますし、参加した人の意欲や情熱でイベントの内容や質が変わるのが当然だと
思っています。逆に、そういうテーマで進めるからこそ、参加した全員にとって身に付く内容に溢れて充実感が高い一日が過ごせると信じています。

今回は皆さんがそれらの事をしっかりと実践してくれて良い一日が過ごせましたが、次の参加の機会にも今回以上に充実した一日になるように、是非 協力をよろしくお願い致します。

では、また次の機会にも、オートバイを整え、オートバイと会話して、頭を使った走りでたくさん楽しんでいきましょう ♪♪

草々
 

GRA 事務局 小林 裕之


  アドバイスと“夢”を !aa
当日参加された方へ、ゼッケン番号順にアドバイスを致しますので、参考にしてもらえると幸いです。
前田  麻也 さん 】
 

初めての会場、初めてのパイロンコース だったと思いますが、どうだったでしょうか? 楽しめたでしょうか?
走りについては、最初から基礎パターン練習の「直線走行」と「180°ターンイン」を完璧にこなしてくれて、他の方の良い見本になる程で、走りのセンスは抜群で申し分ありません。変な癖も無く、車両を振り回す様な走りで無いところが
何よりも良い所です。是非、その走りのセンスは大事に育てて下さい。
ただ、もし注意するとすれば、トルクバンドの使い方を磨く事でしょう。
低いギア(1速)で高い回転域まで引っ張ると心理的には“速い!”と感じていても、実はトルクバンド(力のある回転域)を過ぎた回転域で引っ張り続けるよりも、高いのギア(2速)に切り替えて更に“伸び”を上乗せする走りの方が速い場合があります。実は、練習コースの走行で2速を使っての高速区間の走りは、1速での同じ区間の走りよりも確実にタイムが出ていましたよ。
2速で走ると、1速の場合のようにアクセルで車両をコントロールしている感覚に欠け、車体は不安定に感じてしまうし、走行ラインを変更するのも若干難しくなりますから、いきおい1速のままで行ってしまうのも分かります。
ただ、ラインを読んで、一発でラインに乗せる能力があるのですから、高速区間で“差”つける“必殺技”は使える筈ですし、2速でタイムを出す技を磨くともっと光る走りになりますよ。
また、タイム測定結果でタイム指数が「10730」と出ていますが、これは充分に速くて上手いレベルです。
今回は、要望に出してくれた「回転」メニューを行なえなかったのですが、ぜひ
次回参加の際に要望出しをお願いしますね ♪

   

前野  栄一 さん 】
 

初めての参加でお疲れ様でした。きっと誰よりも一番疲れたかも知れませんね。
その理由は、一日の間に色々な事にトライして、着実に“ヒント”を掴み、朝一番の状態よりも確実に上達していた程に集中して頑張っていたからです。
ただ、心残りが私にはあります。車両の状態が決してライダーに優しい状態で無い事が“試乗”で分かったのに、対処する時間が割けなかったことです。
中古で購入されているとの事でしたから、きっとその時から現状のバランスだったと思いますが、次回参加の折には、是非セットアップをトライしてみましょう。
ただ、リアサスペンションについてですが、私がイメージしているあの車両の特性では無い感覚があり、もしかすると別の車両のモノが装着されている気がします。 仮にそうであれば、セットアップが難しくなってしまう場合もあります。気のせいかもしれませんが、同型車を見かけた際には、サスペンションの形や長さなどの比較をされる事をお勧めします。
さて、タイム測定ですが、あの様なパイロンだけのコースを走るのも初めてならば、きっとタイム測定も初めてだったと思います。そのため、充分にコースを覚え切れなかったために実力を出し切れなかったとしても、ドンマイ!です ♪
それらは、どんな場合でも“慣れ”で解消するものですから ・・ ♪
また、朝一番の要望出しで出してくれた「選択回避」ですが、当日は出来なかったのですが良い「選択回避」の構想を練っていますので、次回に要望出しをよろしくお願いしますね ♪

  

泉  一博 さん 】
 

今回が2回目の参加でしたが、何よりも意識は高く目標を持ち、どんな事でも真摯に取り組んでいらっしゃる姿に改めて感心させられました。
そして、たった2回目の参加にも関わらず、GRAとして掲げている“ライダーの社会的意識”についても真面目に考察されていた事に感謝を申し上げます。
さて、“走り”について話題を切り替えると、進歩した面と新たな課題が出ていたように思います。
先ず進歩した面は、前回参加時の課題の一つだった「車両を抑えつけず、自然に走らせる」という事については、一日中真剣に取り組んだ成果が出ており、オートバイの言う通りに自然に走らせる感覚が身につき始めていましたね。
特に、2本パイロンセクションでの 180°ターンの旋回では随分と自然にこなせるようになっていましたので、実際の路上などでは今まで以上に安心してターンができるようになったと思います。
ただ、新しい課題も今回は出ており、それは中・高速コーナーでの操作や挙動が低速コーナーに較べるとマスター出来てない点がありそうですね。
タイムトライアルコースは、前回参加時のコースと較べて今回はより高速設定だったために、前回のタイム指数には届かなかったのだと思います。
中・高速コースは低速コースの場合と同様に、ライダーの操作に対してオートバイが表す挙動の一つ一つを覚えていく必要があります。 もちろん、中・高速設定の練習コースや基礎パターン練習コースも用意できますので、次回参加の際には是非! 要望出し歓迎しています。

  

山崎  実 さん 】
  いやぁ〜〜 上手いです! あの車両であのタイヤで、あんなに情熱ほとばしるダイナミックな走りをしつつ、細かいセクションではきっちりと抑えた分別を備えた走りは、見る者全員の心を惹きつける魅力に溢れるものでした。
きっと、30歳台にはオフの世界でかなりの練習量によって積み上げた実績が大きいものと思います。しかも、その後にも身体コンディションをしっかりと整えていらっしゃるからこそ、あの様な走りが可能なのでしょう。
もう何も申し上げる様な事はありません! 小回転(旋回)セクションの走りは初めてだとは絶対に思えないほどです。
そして、タイム測定結果で出た「10822」というタイム指数も充分に速くて上手なレベルですね。
ただ、更に伸びていく要素もありますので、その点をアドバイスします。
それは、「操作をシンプルにして、車両の動きもシンプルに」というモノです。
走りを拝見して気づいたのですが、ターンインからターンアウトの間で身体を使った操作が出ている時には車両の前後左右への動きも大きくなっていて、それがスムーズにはつながらない走りになっているようです。
気持ち(情熱)が表れ易い箇所だと思いますが、より冷静に抑える場所は抑え、伸ばす場所は伸ばすイメージを持つだけで更に伸びるのは確実です。そうすれば、タイム指数で10000は出せる実力は充分にあります。
また、お会いできるのを楽しみにしています。

    
山本 篤 さん 】
 

いつもながら、ライディングの目標をしっかりと追及していく心意気と、この活動の目標やイベント雰囲気を守り育てていく意識の両方を持って参加してくれている事には感心させられています。また、他の方への“声掛け”も積極的にしてくれて、イベント全体の雰囲気を良くしてくれましたね。
そして特に今回は、独自にGRAと社会とを結びつける企画を考え、それを実行しようとしてくれており、大変に感謝しています。どうぞ、これからもライダーが社会の中で胸を張っていける様に、力を合わせてやっていきましょう。
さて、今回はこの『通信ボ』と一緒に“驚き”が入っていた事でしょう。
そうです! “1/2奨学飴引き換え券”を同封しています。これは、タイム指数更新は無かったものの充分に更新に値する結果を出した方へ送付している券で、この券2枚で“奨学飴”と引き換えるものです。
何故? と 疑問を持つかも知れませんが、実は 現在の車両に乗り換えてから参加する度に着実に結果タイム指数は向上し続けているからです。 もちろん、2004年当時の車両(ジェベル)のタイム指数は更新していませんが、タイムを出すには不利な車両でも練習で確実にライディング技術を上げている方を表彰(?)しない訳にはならないでしょう ♪
次にセットアップの方向としては、フロントサスペンションの 0G や 1G’の車高はそのままに、残ストローク量を削ってターンイン特性をアップさせていく方向を試すのも良いと考えています。可能であれば、次の機会に試しましょう♪♪

   

宇佐美  靖夫 さん 】
  今回は(正式な)参加としては初めてだったにも関わらず、朝一番の“挨拶タイム”から積極的に参加してもらって、大変に感謝しております。
特に“ストレッチタイム”では、新たなストレッチの追加から効能の解説まで積極的に協力してもらって嬉しい限りです。 というのも、GRAでは「イベントは参加者自らが積極的に関わって作り上げていく!」というテーマを掲げており、
積極的な“要望出し”や“意見出し”、“解説”や“割り込み”がイベントに熱を与えて充実させる要素だと考えているからです。
どうぞ、これからも積極的な関わり合いをよろしくお願いします。
また、実際の練習面でもフロント車高(トレール量)の違いによる安定性の変化を感じ取れるなど、“理論と実践と感覚の変化”という大切な“財産”を手に入れられたようで、参加してもらった甲斐がありました。
ただ、時間の関係もあって簡単な調整に終わっていますので、次回にはリア周りも含めて全体のバランス取りを主眼にしたセットアップをトライしませんか?
また、朝一番に出してもらった“要望”「ブレーキングからのターン」というテーマ練習も、よろしければ次の機会に改めて要望出しをお願いしますね ♪
  
寺島  博行 さん 】
 

朝から 笑顔一杯! 元気! はつらつ爽快!で、とても初参加とは思えないほどに イベントの雰囲気を良くしてくれて感謝していますよ ♪
そして、走りも元気一杯! 笑顔一杯(?)、セットアップ変更も積極的にトライして感じて考えるなど、荒削りな面はたくさんありますが、何事にも積極的にトライしていく様子は微笑ましくあり(失礼♪)、頼もしく感じていましたよ。
だって、人間は緊張している時でもワクワクして楽しむ感覚がある時が一番能力を発揮しやすい筈ですし、オートバイにとっても緊張だけの人よりもライディングを楽しんでいる人の方が能力(性能)を発揮しやすい筈ですから ♪
ただ、“荒削り”と言いましたが誤解しないで下さいね。ライディング操作やセットアップの調整方法には荒削りな面はありますが、それ以上に“考えて行動に移している”面も多くあって、そこがこれからの成長を期待させています。
特に、フロントの車高調整を様々に試し、その度にトレール量変化で操縦性と安定性が変化する様子を走って確かめた事は大きな収穫になった筈です。
実際には、正確にミリ単位での調整やクランプボルトのコンディションやトルク管理、フロントフォークの整列も行なった方がより大きな収穫になったでしょうが、一日では無理ですから次の機会に試してみましょう。
このまま伸びていけば、タイム指数「10000」をクリアするのは難しくありませんし、その時には別次元の走りの世界を感じる事ができますよ ♪♪
また、機会がありましたら、一緒に走りましょうね。   

   

*  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

 180°ターンインについてaa




  180°ターンインの走行練習は、オートバイの基本的な運動特性を理解して、更にレベルアップする為には欠かせない要素がたっぷり含まれています。
オートバイは自動的にスムーズに回転半径を変えながら安定して走れる様になっています。そして、ターンに進入して進むにつれてブレーキング現象も高まり、漸進的にハンドルの舵角が増していき、ターン後半には回転半径がかなり小さくなり、この時にオートバイが描く軌跡を通称:クロソイドライン(クロソイド曲線)と言います。
この「180°ターンイン」を習得する事によって、より自然なラインで走行する事が出来るようになるばかりか、実際の走行でもターン進入後にフロントブレーキを積極的に使って舵角コントロールする事も可能になり、レベルアップと安全性を大幅に向上させることができます。
仮に、これら一連の動き(変化)がノーブレーキで出ない場合には、車両のコンディションの劣化やセットアップ(調整)が崩れている可能性がある事を示しています。
傾向として、新車でノーマル状態に近い車両はスムーズにライン(クロソイドライン)を描きますが、何らかの変更をしている車両ではバランスが崩れている場合も多く、充分にクロソイドラインを描けなかったり、安定感に欠ける事が多いものです。
「180°ターンイン」は、この様に車両の状態を簡単にチェックできる基本パターンの一つなので、セットアップの確認や車両の動きの学習、そしてボディパランス(ライダーとオートバイの関わり方)のチェックや修正に役立てて下さい。


 ストラテジーテクニックの活用を !aa




  タイムトライアルでは、通常下見(完熟歩行)をしてコースを覚え、即!タイム計測を行なうのが一般的で、オリンピックのアルペンスキー競技「スラローム」などでも同様です。
そして、この方式だからこそ真の実力がはっきりと見えてくるのです。
では、この様な場合に必要となるテクニックは何かといえば、

(A)
ライディングテクニック ・・  オートバイを操作する技術
      (直線スラローム、単純オフセットスラロームなどでそのレベルは計測が可能)
(B)
ストラテジーテクニック ・・  コースを攻略する技術・頭脳
      (単純な設定コースでは計測は不可能創造性や独創性、イメージングやマネージメント能力を指す)

  以上二つのテクニックが必要となり、特に“ストラテジーテクニック”がとても重要になる事は理解してもらえるでしょうか。
つまり、タイムトライアル前になってライディングテクニックを高める事は出来ないが、“ストラテジーテクニック”は意識して訓練する事で高める事が出来るのです。
同じライディングテクニックのレベルの方同士でも“ストラテジーテクニック”に優る方が良い結果を残せますし、例えライディングのテクニックでは劣っていても“ストラテジーテクニック”次第ではより良い結果を残せます。

 ストラテジーテクニックの基本はaa




  タイムを短縮させていく観点から考えれば、必要な考え方は一つです。

それは、【 平均速度を高くする 】という事です。
そして、平均速度を高くするには二つの手法があり、

1) 全走行距離を短くする
2) 全体の速度レベルを高める

というものですが、ここでは効果が高く難易度レベルがより高い 2)の手法の基本を伝えます。

“ 速度レベルを高める ”を実現させるための幾つかの基本的要素を羅列すると ・・
(a) コーナーの通過速度(最低速度)を高める
(b) ブレーキングおよびパーシャル状態(*注)の回数を少なくする
(c)ブレーキングおよびパーショル状態の距離を短くする
(d)高い速度の区間の走行区間は長くして、出した速度は有効に活用する
(e)低い速度の区間は短くする
(f)クロソイドライン(加速時&減速時)をコース全てに適用させる
(g)必要な向き変えやブレーキングはより低い区間で済ませる
(h)全ての操作はシンプルに最小限に留め、無駄な挙動を出さない
・・・ etc       ( *注 ・・ アクセルが全開でない状態の事 )
・ ・ などが挙げられます。

実際にこれらを活用させながら攻略イメージを構築させるには、理論的イメージングや練習、そして実際の経験が必要になりますが、それらをこなす程に“ストラテジーテクニック”が身につきます。
具体例の適用例や質問については喜んで応えますので、どしどし要望や質問をお寄せ下さい。


 リザルトの見方は !aa




  GRAではタイム測定を行なう度に『タイム指数』を算出して、ライディングスキル等がどの程度向上したのか、或いはベストの時と較べてどの程度ダウンしているのか?を簡単に見分けられるようにしています。
ここで読み取り方の説明を致しますので参考にして下さい。

『 基本タイム指数 』 その方が過去に記録したベストのタイム指数の事で、その人の上手さのレベルを表すものです。 新たにタイム測定を行なった際に、この 「基本タイム指数」 よりも小さな値のタイム指数(結果タイム指数) を出せれば、今までよりも上手に走れた事を示します。
ちなみに、この基本タイム指数(タイム指数)を更新した方にはもれなく! 奨学飴” (飴)を差し上げます。
『 結果タイム指数 』 その日のタイム測定で算出されたタイム指数の事です。
『 実力発揮度 』 持っている実力をどの程度発揮したかを表す数字で、計算方法は、『結果タイム指数』を 『基本タイム指数』で割ります。
つまり、実力発揮度が小数点以下になればスキル(実力)が伸びている事になるのです。
『 仮想ベストタイム 』 その人が実力通りの走り(基本タイム指数通りの走り)をした場合、どんなタイム結果になっていたかを表しています。

  この表を見るのに慣れるのに多少時間は掛かるかも知れませんが、スキルが伸びたかどうかが一目で判断できますし、どの程度のタイムを出していれば “奨学飴”がもらえていたのかも簡単に見分けられますので、とても便利ですよ ♪
 



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