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2009.8. 7

2009年 7月 12日 開催 スポーツライディング ジム 』 参加者 各位

意識と行動を育てて
“わがまま”を守っていこう!

前略 、先日開催の『スポーツライディング ジム 』を振り返り、全体の総括と個別にアドバイスなどを順に発表していきますので、どうぞよろしくご覧ください。

さて、今年4月に同じ会場で開催した“体験”ライディング講習会 と較べての評価からすると、ずっと内容が充実して一体感のある一日になっていました。
その理由は、“わがまま”を出す事に慣れてきた人が増えたという事も関係しているでしょうが、それよりも“わがまま”を人一倍出しながらも他の参加者の方へ注意を払い、時には 会場周辺の方々へも同時に注意を払い、【 “わがまま”を発揮できる機会や会場を守るための心がけや行動 】を育てていこうとしてくれた方が数名居てくれたお陰だと思います。

自分自身のライディング技術を向上させる楽しさだけを追及せず、同時に 人として共に高めあい、共に意識を変えていく行動を実践された方には、改めてお礼を申し上げます。 お陰様で、より充実した良い一日になりました。

走って上達する機会は大切です。
しかし、“わがまま”を出して満足度を積極的に高める機会はもっと大切です。
そして、周りの人と共に意識と行動を変えて、“わがまま”を出せる機会を守る事は大切だと思います。
GRAのイベントに限らず、世の中はもっと“わがまま”を出し合い、もっと良くしていく機会が溢れています。
どうぞ、これからも“わがまま”を守り育てていきましょう。

草々

GRA 事務局 小林 裕之



収支報告 今回の表面上のイベント収支は、 + 1,500 円 でした
( ※ 交通費、運搬費用、人件費などの経費を含まない収支 )



  アドバイスを届けます !aa
当日参加された方へ、ゼッケン順にアドバイスを致しますので、参考にしてもらえると幸いです。
山田  史雄 さん 】
初めての GRAイベントへの参加、お疲れ様でした !
免許取って間もなく、しかも当日参加車両の中でも一番大きな排気量、重量の車両で大変な面もあっと思います。
しかし! 一日の内に どんどんとスキルアップしている様子がはっきり見て取れたのは本当に大きな喜びでした。
実は!朝一番の簡単な走行練習時、「走行ラインが定まらずフラついているけど大丈夫かな?」と危惧を感じていましたが、練習が進み時間が経つほどに全く感じなくなっただけでなく、タイムトライアルの頃にはすっかり車両のコントロールの中に居て感心させられていました!!
これも、基本的な乗り方が素直に出来る“センス”によるものだと思います。
きっと自覚は少ないと思いますが、その“センス”は崩さないように、しっかりと成長を続けていって下さいね。
ただ、車両の方は残念ながら全体に調子が落ちている様子は見て取れます。
各部のアライメント調整、イニシャルの適正化、各部の締め付けトルクの適正化、などの処理だけでもイベント当日に行なえますし、その効果ははっきりと実感できる筈です。
どうぞ、次回参加の際には、“わがまま”を存分に発揮して、車両の状態を向上させてみませんか?
「 優れた楽器は 優れた演奏者を育む 」という言葉があります。
セットアップがきちんと出来た車両は、ライダーに色々なヒントをしっかりと教えてくれてライダーを育ててくれますので、どうぞ車両のコンディションアップを心掛けて、GRAを利用して下さいね。
 
漆原  宏輔 さん 】
前回4月に開催したイベントに引き続き、今回もしっかりと “わがまま”を発揮しての参加ありがとうございました !! 正に、「わがまま大魔王」の面目躍如ですね ♪ どうぞ、大魔王さま! 魔力をこれからも発揮して下さいね♪
さて、車両の件ですが、拝見したところ4月の時に較べて各部のフリクションが取れてきたのか、全体のバランスが一段と澄んできて尖った所が無くなり、とても優しい感触に溢れた良い“感じ”にこなれてきましたね。( エンジン音も ♪ )
ただ・・・、 全体がソフトに澄んできたのとは別に気になった点が幾つかありますので、ここで二つほど指摘させて下さい。
一つは、フロントの挙動が安定しなくなっている点です。特に ターン前半部に掛かった荷重が抜ける際に安定性を失い気味で、タイヤがバンク側へと切れ込んでしまう点。
もう一つは、大きくアクセルOFFした時にリアタイヤが瞬間的にスキッドしてしまっている点です。
一つ目の点は、イベント当日にあの車重の車両(本当は +ライダーの体重も含む)に対しての適正と思われるフロントスプリングへの初期荷重値を伝えましたが、その後にスプリングレートに合わせて縮み量(初期荷重)を調整してから良い反応になってきたとの事ですから、イニシャル設定も関係していたのでしょう。
そして、二つ目の点についてですが ・・・
(推測ですが ・)もしかするとチェーンの遊びが足りないのかも知れない様に思えます。
アクセルOFF時に瞬間的にグリップを失い勝ちな点と、当日「リアのトラクションを感じ難い」という悩みをお聞きした事と併せて考えれば、チェーンと関係があるように思えるのです。
既に調整済みだと思いますし、調整方法もご存知だと思いますが ・・・・
より正確な調整方法のお勧めは ・☆☆
車体を直立させ、メインフレーム下部またはエンジンブロック下部を支えた状態にして、リアのサスペンションユニット(通称:ショック)を外します。
( チェーンやリアホイールは通常の状態のままに戻してから )
リアタイヤを少しずつバウンド方向(縮み)へと上げていって、最もチェーンの張りが強くなる箇所でタイヤの位置を固定します。(タイヤの下に何かを挟んだりして・・)
この時のチェーンの遊びが必要最小限、わずかに存在する程度にチェーン調整を済ませます。
****
これで正確なチェーン調整が完了ですが、今後のメンテナンスを容易にする為には ・・ リアのサスペンションユニットを元に戻し、リアのスイングアームをスタンドでジェッキアップし、メインフレームやエンジン下部を支えていたジャッキを外します。
続いて、前後スプロケットを結ぶ直線の中間地点を探し出し、スイングアーム上でその地点に一番近い点をマーキングします。
そして、そのスイングアーム上のマーキングした地点の スイングアーム本体下面と下部チェーンの上面との距離をメジャーで測定して記録しておきます。
もちろん、この時 チェーンは任意の力で下方向へ押し下げておいて測定を行ないます。
こうして、データを記録しておけば、以降 そのマーキングした箇所での測定で チェーンのより正確な遊び量調整が可能になります。
釈迦に説法をやってしまっていたら ・・ ごめんなさい!


澤田  庸平 さん 】
前回、4月に参加された時からの進歩や伸びをみる限り、一番! 他の誰の走りよりも感心させられました !!
私自身あの車両に別の機会で乗った事がありますが、まさか! あんなにイイ動きをする車両だったとは!! 当日は少し眼を疑った程でした。
だから、感想文で書いてあったように「悔しさ」を感じなくても イイ ですよ !
今、 掴みかけている“感覚”を大切にして、忘れずに少しずつ成長させていって下さいね。
その“感覚”を掴みかけているライダーってそんなに多くないものですし、その“感覚”が身体の中で息づく喜びを知っている人は ホント! 少ないのですから。
確かに、現在の車両のコンディションは 決して 良いバランスを保っているとは言えませんが ・・ 今は 基本的なメンテナンスをしっかりと勉強してはどうでしょうか?
そして、また“わがまま”を発揮して、イベント当日に少しずつセットアップの方法を理論から勉強して、少しずつ詰めていきませんか? きっと、とっても楽しい作業になりますよ。
ただ、フロントフォークオイルの粘度は 純正指定の粘度から大幅に変更するのは、私の様々な経験から云えばお勧めできません。
それは、サスペンションの基本はスプリングだからです。サスペンションの設定を変更する場合、特に設定荷重域を変更する場合であれば尚更、スプリングの設定を先ずしっかりと詰める事が大切な事であり、粘度などダンピングの調整はスプリングの設定が終わった後で行なう事が大切です。
というのも、ともすればスプリングの設定で担当すべき事柄さえもダンピングの調整で対処してしまう事に繋がり易く、それでは適正なバランスの車両を得にくいのです。
また、オイルの粘度を変更する場合にも、その変更範囲は指定の粘度から 2〜5 %の範囲内に留めるのがお勧めです。(そもそも、フォークを分解して完全に古いオイルを拭き取り、指定の新しいオイルを入れるだけでダンピング効果はアップします)
では、一般公道では充分以上に安全を確保して走りを楽しまず!他の方から見られている事を意識して下さい。そして、充分に安全が確保された場所でオートバイとの深い会話を楽しんでいきましょうね。

河合  貴浩 さん 】

本当に久し振りの参加でしたね。お疲れ様でした。
でも、やっぱり! 過去に積んだ経験や感覚は簡単に錆び付いたり 忘れたりしないものですね。
ただ単に、他人から指導された通りに操作して覚えた技術ではなく、自分自身で思考錯誤しながら掴んだ感覚だからこそ身体が覚えているのでしょう。そのしっかりと保持されている基本的な技術や操舵感覚に感心しています。
それにしても、当日は ああいった走行に対してはブランクがある事は充分に理解し、以前の感覚や反射的操作レベルと現状とのギャップの確認から始めていらっしゃったのは流石ですね。
確かに、タイムトライアルの結果だけで見れば、ブランク相当の結果を表しているかも知れませんが、基礎カリキュラムでの走行では徐々に以前とさほど変わらない位に戻ってきていましたよ!
ご家庭の事情でまた暫くブランクが出来るとの事ですが、どうぞ安心してはどうでしょうか?
今回の様に きっと! 短いリハビリで かなりのレベルまで回復する事は間違いありません。
また、次に参加してもらえるならば、しっかりと“わがまま”(要望)で 「基本練習をしたい!」 と主張して下さい。大いに歓迎します。

  

望月  準平 さん 】

はじめての GRA イベントへの参加! お疲れ様でした。
きっと、一般的な“作り上げられた”内容のイベントとは違っていたので、とても面食らった事と思います。
しかし、それにも負けず(めげず)しっかりと前を見て、あるがままを受け止め、思ったままに反応し言葉を返し行動する、その実直な姿勢に感心致しました。
ともすれば、私は無礼な対応をしたりしてしまうのですが、それに対しても しっかりと思ったままに冷静な反応で返してくれて助けられた思いをしています。
そんな姿勢はライディング、走法にも表れていて、確実でいて着実にスキルアップの階段を昇っている様子が良く分かります。
ここで、助言をさせてもらえるならば、様々な方から受けてきたライディングに関する指導や助言を一旦胸の中にしまい込み、オートバイにライディングを教わってみてはどうでしょうか?
今の走りは確かに一般の方よりもずっとレベルが高くてスムーズなのですが、オートバイが自由に走らせてもらえてない印象があるからです。
今回、“わがまま”を受けて リアサスペンションの簡単な調整をしたわけですが、途端に オートバイのリアからの“声”が聴こえるように感じたと思います。
実は、調整前から“声”は出していたのですが、よりはっきりと聴こえるようになっただけです。
その例と同じように、車体のあらゆる箇所から“声”はたくさん出ているものです。
耳を澄ましてそれらの“声”を聴き、その“声”に返事をして もう一度“声”を聴くという 「会話」 をしてはどうでしょうか? 楽しいですよ ♪
私は、ベストなオートバイのライディングは、人の操作から オートバイが解き放たれ、まるで野を駆ける動物の様に自由に喜びなどの感情を身体一杯を使って表現しているかのように見える状態だと思っています!
どうぞ、オートバイからの“声”に耳を澄まして会話し、会話を通じてオートバイにライディングを教えてもらいませんか。
   

伊藤  重光 さん 】

参加申込みの際には、「壁を越えたい」というメッセージがありましたので、大きな壁に当たって悩んでいらっしゃる様子を想像していたのですが ・・、いやいや!実際にはさほど深刻な状態でないとお見受けしました♪
確かに、2〜3年前の“思いっ切りの良さ”は少し薄れていましたし、タイムトライアルのリザルトは以前の走りに届いていない事を示していますね。
しかし、走りの中で時折見せる“キレ”は健在でしたから基本的には問題無いと思います。
ただし、車体の方は以前より重く感じますので、きっと車体が原因で以前とは操作感が違ってしまい、そのまま負のスパイラルでスランプに入り込んでしまっているだけですよ。
解決方法はとても簡単です。 まず、古くなったタイヤを前後共に交換します。
そして、アクセルやクラッチケーブルなどに注油してフリクションを減らし、ホイールペアリングやステムベアリング、スイングアームピポットシャフトベアリングのグリース交換をして、チェーンを徹底的に洗浄&注油して必要なら交換します。当然! フロントフォークオイルはエンジンオイル以上に劣化の影響を受けますので、最低でも 5000km毎には交換する事は忘れてはいけません。
以上n様に、常に車体の“若返り”を心掛けていれば、オートバイの方が勝手に走りだして“壁”なんて置き去りにしてしまいますよ。
これらのメンテナンスやセットアップについては、イベントで“わがまま”で要求してもらえればフォローしますよ。
 

丸山  芳幸 さん 】
いやぁ〜〜 参りました!? どんどんと ・・・ 参りました!!
少ない練習時間しか無く、更にセットアップの機会も少ない筈なのに・・ ♪
昨年よりも今年の4月、そして 今回の参加へと着実に車両を感じるレベルがアップしていますね。
しかも、今回は数日前にフロントフォークのセット変更をしたばかりだったというのに!
昨年など、以前の乗り方はフロントの向きの変化にはさほど関心を払わずに、車体の向きだけを意識しての走法と言えたのですが、今ではフロントの向きや掛かっている荷重の量をしっかりと感じながら走っている様子が良く分かります。
着実に進歩していますので、どうぞ その感覚を更に養い、しっかりと自分自身のモノとして、いつか他の方へ分かり易く伝えられる人までレベルアップして下さい。それが私の願いです。


西田  昌雄 さん 】
他の誰よりも 熱心に 貪欲に 追い求めていらっしゃる姿には、いつも感心させられています。
しかも、質問されて答えた事柄に対しての取り組み方や、こちらが気付いた事を指摘させてもらった事に対しての受け入れ方は とても素直でストレートなので、伝え甲斐があります。
今回は、日頃からの工夫された基本的な練習メニューの成果が出たのでしょう。
タイム指数を伸ばした数少ない方の一人となりましたね。 おめでとうございます。
どうぞ、GRA のイベントで何か掴むモノがあると思える限り、“わがまま”を存分に用意して参加してください。
そして、掴んだモノを機会がありましたら他の方へと伝授していって下さい。
ただし、ただ単に伝授するのではなく、単に速く上手くなるために血道を上げている人を増やすのではなく、私達ライダーが意識すべき事がある事を一緒に考える機会を作るためにも利用して下さい。
ライダーの意識を向上させ、世の中を良くするために、“わがまま”を持って私達のイベントにまた参加して下さい!! お待ちしています。

  

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 サークル理論 と 応用練習aa





【サークル理論】と言っても、オートバイの 解説書や物理工学書にも出てこない言葉ですから誰も知らない筈です。
( GRA 用語/ GRA 造語です )

しかし、その内容や本質はライダーなら殆どの人が理解できる筈です。
つまり、サークル理論とは、オートバイを一定の速度(アクセル開度)に保ち一定のバンク角で走らせると、オートバイは一定の半径の円(サークル)の上を安定して走り続ける! という理論です。
(とても簡単な理論ですから、もしかするとライダーでなくても理解できる方は多いのではないでしょうか )

では、実際に試してみましょう!
充分な広さのある平滑な舗装路面を選び、走行して描く円(サークル)の中心とする箇所にパイロンなど目印になるモノを置き、その周りを右回転でも左回転でも好きな方向に旋回してください。ただし、ブレーキは一切使わないで走行します。
どうでしょうか ・・? 毎周同じ箇所をタイヤが通るでしょうか ?
旋回に慣れてきたら、タイヤが通る路面にチョークなどで目印をつけて同じ場所を毎周通れるかチェックしてみましょう。( ブレーキで調整するのは一切無しです )
本来、同じ円(サークル)の上を走り続けるのはオートバイの基本特性ですから、周回する度に大きく外れてしまう方の場合はライダーが余分な操作をしていると言えます。
えっ? 同じ円の上を走れるようになったのですか?
素晴らしいですね! オートバイ本来の能力を邪魔しないという大切な感覚が身に付いたのかも知れませんね。 では、慣れた方は片目あるいは両目をつぶって走行してみましょう! ( 必ず周囲の安全確保の上で! )
急に大きく姿勢を乱してしまったとしても恥じる必要はありません。
安定した周回をしたと思っている時にもライダーが無意識に細かな修正をしていたというだけの事です。更に上のレベルへ上達できる近道が見つかったのですから。
どうでしょう? 全くオートバイ任せに走らせる時に感じる不安感と同時に、オートバイが自主的に走る力強さや頼もしさを感じられたでしょうか?
それが、オートバイが備えている大きな能力ですし、その能力を活かした走法を身につける“ヒント”です。

では、サークル理論(練習)の応用を紹介しましょう。
ある程度練習すれば、厳密に同じ円(サークル)でなくても構いません、ほぼ安定して走るのに慣れてきた方にお勧めします。
最初に用意した回転中心とは別に、7m以上離れた箇所にもう一つ回転中心の目印(パイロンなど)を置きます。(9〜12m程度がお勧めです)
そして、左右どちらかの回転方向を決めて、先ず一方の目印を中心に安定した円(サークル)を描くように走行します。そしてほぼ安定した円(サークル)が描けたならば、加速してそのサークルから脱出してもう一つの目印を中心にした円(サークル)を描くように走ります。
この時、回転方向は一定方向でブレーキは一切使用せず、バンク角もほぼ一定に保ち、アクセル操作だけで二つの円(サークル)を連続して描けるようにしましょう。
そうすると、きっと色々な事が理解できる筈です。
例えて言えば、一つの惑星の周りを安定した周回軌道で周回していた宇宙船があったとして、ロケット再点火して周回軌道を離脱して別の惑星へと向かい、その惑星の直前でロケットを逆噴射して狙った周回軌道に無事に入るためには、ロケットの点火タイミングや逆噴射のタイミングはとても限られた範囲にあるのと同じ事です。
つまり、バンク角を保ちつつ別のサークルへと向かいアクセルを開けるポイントは限定された箇所にあり、次のサークルへ安定して進入するためにアクセルを閉じるポイントも限られた地点にあるという事が理解できるでしょう。
これらの特性が見えてきた時こそ、オートバイ本来の特性に気付く時で、オートバイと親密な会話を達成する第二段階に到達したと言えます。

走行して描く二つの円(サークル)を空から見たとしましょう。
サークルを離脱して次のサークルへ向かうにはサークルのどの地点でアクセルを開けると良いか? 角度にして何度の位置が良いか探ってみましょう。
アクセルオフにして次のサークルへと減速を開始する地点も同様に考えてみると、オートバイの特性の理解に役立ちます。

では、更に次の応用練習へと向かいましょう!
二つの目印(回転中心)はそのままに、一つを右回転に、もう一つを左回転にします。
一方のサークルを描いた後に次は逆の回転方向で安定したサークルを描き走行します。
どうです? 結構難しいと感じたり、意外とやりやすいと感じたりするでしょう。
左右への切り替えしが入る分だけ難しさは増えますが、切り替えしという絶好の加重タイミングでコントロールがし易い分だけやりやすいと感じる人も居るでしょう。
( もちろん! ブレーキは一切使用せず、アクセルとバンクコントロールのみです )
ここでのポイントは、必ず一周以上は安定したサークルを描いた後に次のサークルへ向かう事と、安定する範囲内でより小さな半径のサークルを描けるようにする事です。
そして、どの地点でサークルから離脱し、どの地点でサークルに入るのが最も自然で楽に走れるかをチェックしましょう!
きっと、サークル上のその二つの地点はあまり離れていない事に気付くでしょう。

では次の段階へと進みます。
今まで一回転していたのを止め、安定したポイントでサークルに進入したら、すぐに離脱すべき地点でアクセルを開けて次のサークルへと向かってみましょう。
ごく短い期間ですが、オートバイが本来求めている安定した円(サークル)の上を走行している事を感じつつ走行できるでしょうか?
実は、これが 8の字走行 、オートバイの基本練習 と言われる走法の基本です。

ターンに進入する前に、オートバイが自然に描く円(サークル)の大きさを決め、それに合わせてバンク角やアクセル開度、進入ポイントを守ってやった時こそ、オートバイが持っている能力を最大に活かせるし、円(サークル)が事前に設定できるという事は脱出速度を設定できるという事で、本来の 8の字走行 には様々な重要な要素が含まれて(必要になって)いるのです。
ところが、一般に行なわれている 8の字走行 は、ただ 右ターンと左ターンを繰り返す練習に他ならず、しかも アクセルやバンク角コントロール とは別に ブレーキコントロールという要素が加わり、様々な事を整理しないままに一挙に慣れるまで練習している例が殆どのように見受けられます。

今回、サークル理論を最初から読み、理解をしつつ実際に走行を繰り返し、様々な会話をオートバイと試みながらここまで来た方は既に理解できた事でしょう。
8の字走行 は 難易度が高い! でも いつかは攻略したい テーマ である事が。

この様に 【サークル理論】はオートバイのターン(旋回)のマスターには欠かせない理論で、90°ターンを始めとして 180°ターン、30°ターンなど様々な場面で基礎となる大切な理論です。
ここでは紙面の関係もあり充分な解説は出来ませんが、様々な場面でこの理論を応用して、あなたなりにオートバイ本来の能力を活かした、安全性や走行レベルが高く楽しいライディングを実現させていきませんか。
  


 リザルトの見方は !a




GRAではタイム測定を行なう度に『タイム指数』を算出して、ライディングスキル等がどの程度向上したのか、或いはベストの時と較べてどの程度ダウンしているのか?を簡単に見分けられるようにしています。
ここで読み取り方の説明を致しますので参考にして下さい。

『 基本タイム指数 』 その方が過去に記録したベストのタイム指数の事で、その人の上手さのレベルを表すものです。 新たにタイム測定を行なった際に、この 「基本タイム指数」 よりも小さな値のタイム指数(結果タイム指数) を出せれば、今までよりも上手に走れた事を示します。
ちなみに、この基本タイム指数(タイム指数)を更新した方にはもれなく! 奨学飴” (飴)を差し上げます。
『 結果タイム指数 』 その日のタイム測定で算出されたタイム指数の事です。
『 実力発揮度 』 持っている実力をどの程度発揮したかを表す数字で、計算方法は、『結果タイム指数』を 『基本タイム指数』で割ります。
つまり、実力発揮度が小数点以下になればスキル(実力)が伸びている事になるのです。
『 仮想ベストタイム 』 その人が実力通りの走り(基本タイム指数通りの走り)をした場合、どんなタイム結果になっていたかを表しています。

この表を見るのに慣れるのに多少時間は掛かるかも知れませんが、スキルが伸びたかどうかが一目で判断できますし、どの程度のタイムを出していれば “奨学飴”がもらえていたのかも簡単に見分けられますので、とても便利ですよ ♪
 


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