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2015. 2. 12 記 

2015年 1月 11日開催 『 “わがまま”発揮イベント 』 参加者 への通信ボ


参加した人に対して、当日の評価や今後のアドバイスを届けるページです。
参加した人に宛てた文章のため、言葉の選択や表現方法、用語の難易度など、
他の方には必ずしも適した内容でない点がある事をご了承願います。


 
  アドバイスを届けます !aa
当日参加された方へ、アドバイスを致します。
参考にしてもらえると幸いです。

SR400    N君へ

  
いつも、正確な判断力とライディング技術、創意工夫の精神に感心させられていますし、一緒に居て拝見していると私が勉強になる事が沢山あります。

そんなあなたへは、次の言葉を贈ります。

「 弘法は筆を選び、良いバイクが良いライダーを育てる 」

 
日本で行われる殆どのオートバイ講習では、走行練習に使うオートバイのバランスの崩れは無視して、「どんなオートバイでも乗りこなせるのが上手なライダー」という誤った認識がある様で、オートバイのコンディションに合わせた乗り方を求められます。

しかし、「弘法筆を選ばず」という言葉が逆説的に使われるのと同じ様に、オートバイのコンディションやバランスを精緻に整える事によって初めて良いライダーが育ち、ライディングの深い楽しみが体感でき楽しめるものです。


( 画像 : 弘法大師  / 出展 : Wikipedia )

 
あなたは、前回(11月)参加時の狭路加速走行の際に、オートバイが原因のバランスの崩れを発見して、今回の参加までに独自の工夫によってオートバイを正しく修正をしてきて、今回の同じ走行確認でバランスが出ている事が確認できて良かったですね。

オートバイのバランスの崩れは一般路では確認が難しく、バランスの崩れたオートバイで走り続ける事はライディング技術を向上させず、楽しく乗れず、周りの人の安全も脅かす事にも繋がるものです。

今回も、また新しい課題を見つけられた様ですが、それらを見つけて解決の道を歩めているのはあなた自身のライディングスキルとセンスの高さ故です。
そのスキルを更に高めるためにも、次回はもっと基本的な走行練習でライディングセンスを磨きなおす事を勧めます。
そして、その“わがまま”を叶える為のメニューを用意して待っています。


CB1300SF   K君へ


初めてお会いしたのが2009年ですね。
4年間のイベント休止期間を挟んだ事もあって、以前から提案していたリアの車高(スイングアームの垂れ角)調整ですが、6年目の今回ようやく実現して嬉しい限りです。

リアの車高調整の原理や重要性については、後日改めて「オートバイ基本講座」などで詳しく解説しますので、今回はその解説図の一部を掲載しておきます。

当日のレクチャーを振り返りつつ、図解と一緒に理解を深めてはどうでしょうか。   
 



「基本講座」が掲載されれば、最適な
リアの車高(スイングアームの垂れ角)は力(ちから)の釣り合う(バランスする)一点だけに集約されます。


その一点以外に、リアの車高が低くても高くても、力のバランスが崩れて、タイヤのグリップ力を損なう力が作用する事が、きっと多くの人に理解してもらえるでしょう。


今回の社外製のリアサスペンションユニットの他に、純正品以外の重要な機能部品を装着しているあなたへは、次の言葉を贈ります。




「 過ぎたるは、危険を招く 」

市販されている殆どのオートバイは、安全確保の為に操縦安定性が高いバランスで整えられています。そのため、オートバイの重要な部品を交換したり追加したりする事は、オートバイのバランスを崩す事に繋がり、乗る楽しさを損ない、一般路上で他者へ危険をおよぼす可能性を高めます。

特にオートバイの車体(フレーム)は、釣竿やスキー板、高層ビルなどと同じ様に、変形する(たわむ)事を前提に設計され、その変形(たわみ)で操縦安定性や安全性が確保されているために、安易に社外製のサブフレームやフォークスタビライザーを装着する事は勧められません。

仮に装着するならば、車両メーカーの豊富な知識と経験のあるスタッフ達が様々な条件下での試験走行で作り上げたバランスを崩してしまう事を理解して、最適なバランスを探る適切なセッティング作業が必要になりますし、その要請(“わがまま”)を受ければ私達は応える用意があります。どうぞ、是非検討して下さい。

最後になりますが、“わがまま”(要請)を受けていた「フロントフォークの歪み」ですが、当日は時間の関係で果たす事は出来ませんでしたが、試乗した印象では進行方向に向かって左側に0.5度ほど歪んでいると思います。ぜひ、次の機会に修正しましょう。


<追伸>
● 「感想文」で書かれている、「リア車高の1o単位で調整 ・・・」の箇所ですが、あのユニットの車高調整部のボルトピッチは恐らく 1.25 o で、調整ボルトは半回転ずつしか調整できない構造ですから、正確には 約 0.61 o 単位での調整が正しい理解であり表現になります。

● 同じく、フロントフォークのダンパー(減衰力)調整は、私が試乗した時には全開放(反時計方向へ回し切った状態)から 1と1/2 回転締め込んだ(時計方向へ)状態でした。メーカー指定は全閉からの戻し(反時計方向へ)での調整になっていますので、そこには誤解があると思いますし、改めてメーカー指定値を試す価値はあると思います。

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関連資料一覧  
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