今回で 参加3回目でしたが、 今回が一番 レベルアップしましたね。
それは、以前の様にオートバイを振り回して乗るのではなく、オートバイとの会話の密度を高め様と努力をされた結果だと思います。
外から見ていてもオートバイの動きがとてもスムーズになり、今まで以上に車両の能力が活き活き発揮していましたね。
特に良かったのは、オートバイライディングの基本、定常円(サークル)走行です。
アクセルとバンク角を一定に保ち、ノーブレーキで走るだけという単純な基本練習で、オートバイを邪魔せずに走らせると半径が一定の軌跡(円)を描けるので、正しく乗れたかどうかを直ぐに判断出来るのですが、恐らく 1時間以上連続して行なった甲斐はありましたね。
オートバイとの会話方法を確実に身に着けてきました。
ただ、実際のコース走行、特にタイムトライアルではその経験が活かせなかった様ですね。
それに関して、一つだけアドバイスさせて下さい。
それはフロントフォークの“現状確認”と“整備”の勧めです。
では、タイムトライアルで活かせなかった原因とアドバイスの理由を説明しますので、下の当日の画像を見てください。
これは、ノーブレーキで複数の定常円(サークル)を繋いで走る練習風景だと思いますが、とても綺麗に旋回状態を保っています。
特に、フロントタイヤの向きフロントフォークのストローク量を見れば、フロントタイヤが方向安定性を失う限界付近手前の理想状態を使えている事が判ります。
ただ、別な見方をすれば、ノーブレーキ走行で方向安定性を失う手前の「安定限界トレール量」までフロントフォークがストロークしている訳ですから、ブレーキ、特にフロントブレーキを使ったコース走行では簡単に「安定限界トレール量」以下のトレール量になってしまい、トレール量が足りないフロントタイヤは方向安定性を失い、思っていた以上に勝手に切れ込んでしまい、結果としてバンクがし難い状態になった事が推測できます。
では、今後のアドバイスについて説明をします。
【フロントフォークの現状確認】
一つ目は現状の確認で、2種類のフロント車高を測定して記録しておく事を勧めます。
車高はフロントの三つ下面からボトムチューブ上面・ダストシールまで距離で、前後左右共に水平面(路面)でオートバイにまたがった状態(足を付かず走行状態と同じ)での“ 1G‘時車高 ”と、ブレーキングでフルストロークさせた時の“ 残ストローク量 ”(フルストローク時車高)です。
車高を計測するにはタイラップ等をインナーチューブに巻き、それで瞬間的なストローク位置を残し、ノギスで正確に測定する事を勧めます。
【フロントフォークの整備】
二つ目は、フロントフォークが前回交換時から 5000 q以上経過しているならば、フォークオイルの交換を検討される事を勧めます。
適切なストローク量のコントロールを行なって、「安定限界トレール量」を超えない設定(セッティング)の変更は簡単にできます。が、単にトレール量の設定だけを求める以前に、先ずは フロントフォークをより適切な状態にする事がとても大切な事だからです。
なお、フロントの2種類の車高の測定は、仮にフロントフォークオイル交換を行なった場合には、交換後にも再度 同様に計測して記録を残す事を強く勧めます。
どうぞ、一度検討してみてください。
|