こんばんは! キヨ さん
先日の 回答文 (その1 の回答)を思い出し、それぞれの作業の具体性に欠ける 説明だった事を思い出したので、改めての説明の為にこのメールを書いています。
充分に理解できる内容の文章でなくて ごめんなさい。
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文字だけでは、全ての作業の説明を きちんと行なう事は困難ですが、特に 質問 のあった リアのイニシャル荷重のセットアップについて、以下の通り 重ねて説明 をします。
概要は、最初( その1 ) の回答で説明したいる通りですが、より詳しく説明すると、リア のホイールはサスペンションの働きによって、ホイール中心部が、ロード車であれば上下に100 〜 130 o 前後 動くようになっています。
これは、路面からの 衝撃をかわすためや、乗り心地を保つために 上下にストロー クするようにしてあるとも言えますが、別な言い方をすると、リアタイヤを きちんと 路面に 押し当てておくために、この様な仕組み (サスペンション)があるのです。
では、リアタイヤを 正しく路面に押し当てておくためには、リアの サスペンションの セットアップ(調整)をどのようにするべきか?と言えば、一般的には イニシャル荷重 ( 初期荷重 = 前もって スプリングを縮めておく力の量 )の 調整があります。その調整の一般的な原則は、リアサスペション の 全ストローク量 の内、ライダー が乗車した状態で その 全ストローク量の 1/3 だけストローク、あるいは 1/3 に 最も近いストロークを するようにイニシャル荷重の調整を行ないます。
この状態を イメージするには、 スポーツ選手などが サーブ や 打球を待ち受けて いる時の 膝の角度をイメージすると分かりやすいでしょう。 素早く 次の行動に対応するために、膝は 可動角度の内 約 1/3 程度 曲げたまま でいるイメージが 最善で、 膝が伸び切ったままでも、1/2 曲げた状態でも、機敏な 対応がやり難いのとよく似ています。

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より詳しい セットアップ方法は、次の通りです。
サイドスタンドを出した状態で 車体を 左に傾けて、リアサスペンションが伸び切り、 リアタイヤが 路面から離れた状態 ( 0G )にして、 リアタイヤ (ホイール) の中心と その直上 の リアカウル や リアシートなどの 特定のポイントとの 距離をメジャー (巻尺)などで 正確に計測します。

次に、オートバイを元に戻して、サイドスタンドをはらい上げ、ライダーが乗車をして 普段の通りの フォームでハンドルに手を伸ばします。( この状態を 1G’と表現して、 ライダー乗車時のことをしめします ) この時、リアタイヤ(ホイール)の中心と 先ほどの リアカウル か シート の 特定の ポイントまでの距離を正確に計測します。
先ほど( 0G )計測した時の値と 乗車時( 1G’ )の時の値との 差 を計算して、 その 値が リアタイヤ(ホイール) が 可動ストローク量の 1/3 になるように、 リアサスペンションの イニシャル 調整を行ないます。
※ その車両の リアタイヤの 可動ストローク量は、車両の 詳細なカタログ や 整備マニュアルなどから調べるか、数人がかりでストロークさせて 実車の 可動ストローク量を計測する方法があります。
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もしかすると、この文章でも 充分に理解してもらえないかも知れませんし、ページ1(その1 )で描いた 項目2. や 3. の理解は もっと難しい面があると思います。
どうぞ、分からない点は 気軽に 質問して下さい。
お待ちしています。
GRA 小林
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