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いつまでも、楽しく、安全な、オートバイライフの
環境作りに必要な事を、4項目に分けて解説します

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 Common sense and insane

オートバイのライディングとは、身体を動かす事ではなく、オートバイを動かす事。オートバイを動かすという事は、タイヤにしっかりと仕事をしてもらう事。従って、タイヤの摩耗痕を診れば、ライディングが診断できる。身体だけを見てライディングを語るのは愚かな間違いです。

  Motorcycle riding is not moving your body, but moving your motorcycle. Moving a
  motorcycle means having the tires do the job. Therefore, riding can be diagnosed
  by examining tire abration marks. It is a stupid mistake to talk about riding by
  looking only at the body.


  Tire diagnosis is Riding diagnosis



『 タイヤを診ないで、ライディングを語るなかれ
          Don't talk about Riding without diagnosis of Tires


「タイヤ」は、オートバイの中で一番大切な部品だ。
路面と接触しているわずかな面積、前後合わせてハガキ一枚分ほどで、走って曲がり、止まるの全てを担当しているからだ。

けれども、殆どのライダーはタイヤの働きに無関心過ぎる。
なぜなら、タイヤが一番大切な役割を担っている事を知ってるなら、ベテランや初心者ライダーを問わず、走行する度にタイヤのエア圧やタイヤ表面のチェックをする筈だからだ。

もし、あなたが、オートバイをもっと知りたくて、もっと上手に安全に走れるようになりたいなら、毎回のエア圧チェックと、是非、タイヤ表面の “ 摩耗痕 ” のチェック方法を覚えて欲しい。 そして、タイヤ表面の “ 摩耗痕 ” を診る事で、ライディングの特長や癖、課題を理解して、もっとタイヤの能力を活かした安全なライディングへ工夫を重ねて欲しい。





『 風紋と“摩耗痕 ”』  Wind patterns and abration marks

“ 風紋 ”(砂紋)は知っているだろうか。 砂丘などで、砂の表面が “ さざ波 ” 状の模様がついているのが “ 風紋 ” で、その名前の通り、風の力によって砂の粒が動かされ、あの様な模様が残る現象で、風の向きが一定している場合に、その風向きと 90度 の向きで残る事が知られている。

ライGRA タイヤから診る、ライディング_1

実は、タイヤ表面に残る “ 摩耗痕 ” も同じで、タイヤ表面に働く摩擦の力 “ 摩擦力 ” によって波状の模様が “ 摩耗痕 ” となり、その向きは “ 摩擦力 ” と 90度 の向きになるのだ。





『 直立走行時の“ 摩擦力 ”は 』  Frictional force during upright riding

では、実際のタイヤで働く “ 摩耗力 ” を、診断が一番簡単な状態、オートバイを直立・直進させている状態での、「加速している時」と「減速している時」に分けて説明をしよう。

ライGRA タイヤから診る、ライディング_2   
この図は、直立・直進時に、アクセルを開けて加速した場合で、タイヤの表面に働く “ 摩擦力 ” の方向を示した図だ。 加速させた時には、タイヤと路面との接地面に、タイヤの回転方向とは逆の向き(反作用として)の “ 摩擦力 ” が働く事。 そして、その “ 摩擦力 ” の向きは、タイヤの回転方向と平行になる事を示している。

( 文字で書くと難しく思えるが、図で見れば分かるだろうか )

次は、同じ直立・直進時でも、減速している場合(エンジンブレーキやブレーキ使用時)に、タイヤの接地面に働く “ 摩擦力 ” を見てみよう。

ライGRA タイヤから診る、ライディング_3

アクセルを戻したりブレーキを掛けて減速し際は、加速とは逆の向きに力を作用させるので、タイヤ表面に働く “ 摩擦力 ” は、加速とは逆の向きに働く事。 ただし、その働く向きは、直立・直進に変わりないないので、タイヤの回転方向と平行で変わらない事を示している。

ここまでは 理解できただろうか。
では、次は、加速と減速した時の “ 摩擦力 ” によって、どんな “ 摩耗痕 ” がタイヤ表面に出来るのか、図を使って説明をしよう。





『 直立走行時の“ 摩耗痕 ”』  Abration marks during upright riding

タイヤ表面に働く “ 摩擦力 ” によって出来る “ 摩耗痕 ” を、加速した時と減速した時の両方をまとめて描いたのが下の図だ。 加速時と減速時との違いが分かるだろうか。

ライGRA タイヤから診る、ライディング_4

“ 摩耗痕 ” は、風と風紋の関係と同じく、“ 摩擦力 ” の向きと 90度 の向きに、波状の模様として残る事は理解できるだろうか。 ただし、その “ 摩耗痕 ” の波の向きは、加速時と減速時とでは 逆 の向きになる事も理解できるだろう。

ここまでが、直立・直進時の “ 摩耗痕 ” の説明だ。
もう分かると思うが、直立・直進時の “ 摩耗痕 ” は、必ず タイヤの 中央部分 だけに残り、加速時の “ 摩耗痕 ” は、普通は、リアタイヤ だけに残り、減速時の “ 摩耗痕 ” は、減速の役割を多く担当する フロントタイヤ に残りやすい事も説明に加える。


< 検証 > ・・ 実際にタイヤを診て、直立・直進時の “ 摩耗痕 ” を発見したら   

  〇 タイヤの中央部に、回転方向と 90度 の向きの “ 摩耗痕 ” があったら、
    直立状態での 加速や減速 に、タイヤの能力をかなり使っている証拠   

  〇 公道走行での “ 摩耗痕 ” なら、それ以上に “ 摩擦力 ” が働かない様に
    注意する必要がある

  〇 また、急激な加速や減速を行なっていない場合は、タイヤの能力が下が
    っている可能性もある。タイヤのエア圧調整を行なったり、タイヤの
    劣化やタイヤ賞味期限を確認する必要がある


  The contents explained on this page are as follows.
  〇 Abration marks remain due to the frictional force acting on the tire surface in
   the same way that the wind creates sand crests.
  〇 The relationship between the direction of frictional force and the direction of
   abration marks should be 90 degrees to each other, just as in the case of wind
   and sand marks.
  〇 When running with a motorcycle upright, the abration marks when accelerating
   and the abration marks when decelerating should form an angle of 90 degrees
   with the tire direction at the center of the tire.
  〇 However, the shape of the wave differs between the abration marks at the time
   of acceleration and the abration marks at the time of deceleration.

  In the next chapter, we will explain the abration marks when riding with lean,
  which is one of the best aspects of motorcycles. Unlike upright riding, various
  forces work, so we will proceed with the explanation in a little more easy-to-
  understand that it becomes a different abration marks depending on the riding,
  so please expect it.


     *    *   *   *   *   *   *   *

以上、『 タイヤから診る、ライディング 』( 直立・直進時編 )は 一旦終了。
次回は、オートバイをバンクさせている時の “ 摩耗痕 ” の解説の予定。

オートバイのライディングの醍醐味の一つ、バンクさせての走行は、楽しさを感じさせる時もあれば、怖さを感じさせている時もある。 その原因の解明や、楽しく安全に走る為の ヒントを、『 タイヤから診る、ライディング 』( バンク走行時編 )で解説しよう。

きっと、日本では、今までに無かった解説になると思うし、「 コーナリングブレーキ 」の他に、「 バンキングブレーキ 」や 「 リアステア モーメント 」などの要素も、今回以上に 分かりやすく解説して、タイヤ “ 摩耗痕 ” の診断からの ライディング 改善を 提案しよう。 乞うご期待。


< 解説文章と画像 :小林 裕之
 < texts and images : Hiroyuki Kobayashi >
 



● 次ページは『 バンク走行時の “ 摩耗痕 ”』の解説予定


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