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投稿文・不定期連載

介護人ライダーの呟き ・ その1 介護人ライダー

高速道路の逆走は重大事故を引き起こすので記事や調査の対象になるが、
認知症高齢者の運転問題は高速道路だけではない.

私は地方都市近郊で認知症高齢者介護に働いている。

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以前、
90才の男性が、デイサービスに通いたいと、自らボロボロの車を運転して来たことがあった。
一見、普通には見えるが、夏なのに冬物を着ているなど認知機能は低下は明らか。
車は無車検、無保険。
話を聞くと免許も失効? 日常的に飲酒運転もしている様子。

頼りの息子は東京、近くに身寄りはいない、独居。
元来の頑固な性格もあって、人の言うことを聞くようタマではない。
役場の福祉担当に連絡して、ご利用は丁重にお断りさせて頂いた。
(その後,何度か来たけど重ねて丁重にお断りした)

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80台半ばの男性、
自分の家なのに、トイレの場所が判らずウロウロしてるうちにズボンの中で漏らしてしまう。
服の裏表、前後、上下が判らず上手く着れない。
頭からかぶろうとズボンと格闘する姿を見て奥さんは涙ぐむ。

そんな彼でも、奥さんと自分の通院や
買い物の為に車を運転せざるをえない。

ある日、なにを思ったか一人で運転して
いて空き地に迷い込み、両前輪を脱輪。

なんとかしようと無駄にエンジンを吹か
すうち、マフラーの熱で枯れ草が発火。

彼は脱出したものの車は全焼した。
    (その現場写真が右の画像)

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他にも
   ・隣人の車に勝手に乗り込み、田んぼに落ちた男性.
   ・車幅より狭い通路につっこんで動けなくなった男性
   ・施設から帰ろう(逃げよう?)と、職員のすきを見て送迎車に乗り込み、
      壁にぶつかった男性
   ・運転席のシートがシミだらけ、異臭&アンモニア臭で目も開けていられない車に、
      平然と乗る女性

例をあげれば切りが無い。

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認知症の症状は様々だが、共通するのは部分的に段階的に症状が進み広がるということ。
ゆるりゆるりと症状が進み、重大な状態になった時には重大な状態になったことが判らない。

周囲も初期の段階では問題が見えないし、運転自体は『反射的』にできるものなので、認知機能が部分的に大きく欠落していても運転できてしまう。
なにより運転することのリスクや責任どころか、自分自身の安全すら考えられない状態なので、本人に危険の自覚が全く無い。

しかし,田舎の高齢者世帯は車が無いと生活が成り立たない。
乗れなくても生きる為に乗らざるを得ないのだ。
嗚呼.

超高齢者社会に突入した日本では4人に1人が65才を越え、その1割強が何らかの認知的な問題を抱えていると言われています。

『自動車での徘徊』が日常化しつつある超高齢化社会の現在ですが、福祉行政や交通行政は認知症高齢者の運転問題に対応しきれていないのが現状です。

私たちはどう対応すればいいんでしょう?
一度一緒に考えませんか.

 


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