さて、『シンキング ライディング』とは何か?
それは、オートバイ文化を深めるために必要な事でありながら、意外と軽視され不足したり、時には無視されている事をしっかりと考えていく事です。
オートバイの整備(メンテナンス)で言えば、限られた項目の整備だけが注目され、普段の一般路上での走行でとても大切な項目や箇所であるのに、殆ど注目されていない事や部品はたくさんあります。一つ一つの部品の目的からメカニズムの特性の理解をすれば、なぜ整備の必要があるのか?
本当に必要な整備とは?がはっきりと見えてくるのです。
また、オートバイの走らせ方、ライディングについても同様の事が言えます。
一般には「オートバイの操り方」ばかりに偏った講習やライテク本が多く見受けられますが、それらは時に基本を抜きに語られている場合が多くあるようです。
基本となるのは「オートバイの操り方」ではなく、「オートバイに自然に走ってもらう方法」であり「オートバイに乗せてもらう方法」を学ぶのが大切だと考えています。
つまり、 オートバイの構造やメカニズムを理解しつつオートバイからの“声”に耳を傾ければ、オートバイが本来持っている能力を十分に活かしたライディングが出来るのです。ライダーの無理強いで操っては、オートバイの意思に背くばかりか、時には危険な状況を生み出してしまうものです。
そして、オートバイでの楽しさを深めて長く続けていくためには、家庭を含めた社会全般からの理解や認知度を高めていく必要がある事は事実です。
この社会からの認知度を高めるという課題は、オートバイ雑誌などで取り上げられる事はまれで、それらは教習所だけでなくオートバイ販売店でも無視されがちで、ライダーの間で話題に出る事も殆ど無いのが現状です。
上記の例ように、大切なオートバイ、オートバイで走行する楽しさ、メカニズムを理解する楽しさ、そして同じ楽しさを共有する方々との付き合い、などを長く続けるためにも、『シンキング
ライディング』を通じて、オートバイの基本を知り、ライディングの基本を覚え、社会からの認知度を高めていく行動の必要性を認識するなど、私達ライダー自身が共に手を取り合い取り組んでいきたいと考えています。
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