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 もしも、この人だったら・・

  If I was this person



『 画像、時代背景 』

この画像は、黒人に対する人種差別は根強く残っていた1950年代、それも過去に奴隷制を採用していた南部・アーカンソー州で黒人の少女が白人と同じ学校へ登校した時のものです。

     
黒人も白人と等しく人権を持つという考えの公民権運動の高まりと共に、教育の場にも残っていた人種による分離教育が違憲と判断された1957年、どの高校へも黒人が通える権利が出来たにも関わらず、アーカンソー州知事は違憲判断に背く施策を行ない、母親会も黒人通学に反対する運動を繰り広げたのです。

そんな中、同州の リトル ロック高校に 9名の勇気ある黒人学生が通い始めたのですが、その通学路には母親会を始めとする反対派が中傷や嫌がらせを彼らに白昼堂々と行ない、警備に出動した州兵さえただ傍観している様子が画像からも見て取れます。



『 もしも、この人だったら ・・ 』

さて、この「リトル ロック高校の9人」として有名な画像ですが、「もし、この人だったら ・・」と、一緒に考えてみて欲しいのです。

もちろん、白い服装の エリザベス・エックフォード さんの勇気ある行動は讃えられますし、よほどの決意が無ければ罵声や怒号、侮蔑のまなざしの中を堂々と歩く事は出来ませんし、僕にはその心中を総て察する事などできません。

しかし、彼女の横で侮蔑のまなざしを向けている女性達の気持ちは容易に想像できます。
世が世で、場所が場所なら、僕自身もこんな態度を取っていた可能性もあるからです。生まれ育ってきた社会全体が黒人蔑視を当然の権利だと考えていたのですから、憲法の問題ではなく、彼女の行動は社会の規範を根底から乱す悪しき存在として、場合によっては付和雷同のように一緒に振る舞っていた可能性も充分にあります。

では、もし、警備の為に出動していた州兵の立場だったらどうでしょうか?
現在であれば、罵声を挙げて嫌がらせをする群衆に対して落ち着いた行動をする様に促すでしょうが、もし 僕が当時の州兵だったら、反対運動を繰り広げる市民達を諌める声一つも挙げられなかったでしょう。



『 現在社会の中で 』

今回は1957年の米国での画像を見てもらいましたが、実は、これと似た事は現在の日本でも、日常生活の周りで起きている事ではないかと思っているのです。

ただ、生まれ育った社会の風習に染まってしまい、それを人間のあるべき規範と信じて、時に誰かに対して批判的・攻撃的な態度を取っているのではないかと考えてしまいます。 また、同時に、周囲の人々や社会全般から批判や中傷、妨害を受けたとしても、他者の健康や財産へのリスクを与える行為で無い限り、自身が信じる道を歩む勇気を持つべきだとも考えています。

なお、最後になりますが、エックフォードさんの後で大きな声を張り上げているのは同じ学校に通う生徒の ヘイデンさんで、彼女はこの画像が撮られた為に、公民権運動に反対する旗手の一人として長年批判の対象となり、それで苦しみ続けたという逸話が残っています。
そして、この画像の 40年後、エックフォードさんと和解をする事で心の重荷を軽くする事が出来たようですが、反省して謝罪する行為も立派で尊敬に値するだと思います。




『 あとがき 』

2020年2月現在、新型コロナウイルス[COVID-19]の拡大感染に衰えは見えず、先日(2月13日)には日本国内で初の犠牲となった方が報告され、日本国内の感染者数は 300名を超えて、重症で集中治療を受けている人も少なくありません。

今後、どの様な被害拡大に繋がるかは不透明ですが、やみくもに怯えて感染した個人を非難したり、特定の国籍の人々に罵声を浴びせる様な動きもありますが、今こそ真に大切な判断を行なって、必要な行動をするべき時だと考えています。



どんな時でも一番大切に考えるべき事は、個人の健康や財産を脅かすリスクを増やす行為はインモラル行為であり、人は誰もそれを行なってはならないという事です。

新型のウイルスは感染力や対処方法など未知の事が多くあり、それが従来からの感染防止策を無効にして感染拡大している大きな原因で、それに感染した人は“罪なき被害者”です。
そういう“罪なき被害者”の方やご家族、親族や友人の心情を考慮せず、闘病というリスクの渦中にある人を非難したり、インフルエンザに罹患した人と同じ様に扱う行為は、インモラルな行為として認識すべきです。

実際、昨日(2/15)、知人がこのウイルス対策について「インフルエンザと同様に、マスクと手洗いの徹底をするべきで、インフルエンザより実際の被害は小さい」と言った後、「まだ死亡者はたった一人だけ」という主旨の事を発言しました。(2月15日現在)

確かに、このウイルスに怯えて恐れ過ぎて、声高に叫び続けるのも一番の解決方法だとは思いませんが、亡くなった本人やご遺族、友人の心情を考えれば「たった一人だけ」という言葉は故人を冒涜するもので看過出来るものではありません。まして、亡くなった方は、発症後の 2月1日に通常の肺炎と誤診されて入院し、6日に病状が重くなって転院しても診断は変わらず、いよいよ重篤となった 12日になって ウイルス検査へと検体がまわされ、13日に亡くなったのです。
1月中旬にはこの未知のウイルスが感染拡大を行なっている情報を得ていながら、訪日客への警戒も行なわれず、民間医療機関への適切な対応指導も行なわれなかった事もあり、誤診で適切な処置を受けられずに亡くなった方は、今後の検疫体制を変えていくきっかけを作った尊い犠牲者です。それを「たった一人だけ」という風潮が、もしあるならば強く異議を唱えます。

同様に、国民の健康や命を守る責任を負った行政機関の行動には最大限の注視を行なうべきです。
権力を国民から委託された方々の行動を注意深く見守り、時には賛辞を届け、時には注意を促す事こそ民主主義の根幹であり、根幹を成す国民の義務であり、それが自分自身や家族、親族や友人などの健康や命を守る事に繋がる事を理解し行動する必要があります。



In September 1957, nine at Little Rock High School in Arkansas, USA, were held in broad daylight during the day when they were sabotaging black students from school, such as shouting and slandering them. That's why we are sending compliments to the courageous behavior of the black students who go to school, but if I were there, I might not even be able to understand her feelings, and I might have been in tune with the people around me who were ratified.

I learned from these events the principle of action that "increasing the risk of personal health and property is an immoral act, and no one should do it.".

As of February 2020, the novel Coronavirus [COVID-19] which originates from China is raging the spread of the spread of infection, and since the spread of the infection has been confirmed in Japan, there has been a growing movement to frighten and criticize infected people and slander people of Chinese nationality.
However, I believe that this is why we should pay attention to immoral behavior that poses a risk to the health of ourselves, our family, relatives and friends, and act courageously to prevent them.
  







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