長く悩まされ続けていた トラ君( トライアンフ )のフロントサスペンションだった
けど、そのセット方向に光明が見える様になったら、急に リアサスペンション の
気弱さが気になるようになってきた。
そこで、リアサスペンション の スプリング の交換を決意して、ユニットを取り外した。
『 サスペンションの “肝” は スプリング 』
サスペンションについての誤解や都市伝説は雨あられ、星の数より多いけど、一番大切なのはスプリングだ。 決して、ダンパー調整のクリック数ではない!(何クリックあっても最適なのは一つだけ)。まして、スプリングの色でも、油圧式のリモート・プリロードアジャスターの有無でもない。(以前、アジャスターからオイルが漏れて酷い目にも遭った)
スプリングこそが、サスペンションにとって一番大切な “衝撃緩衝装置” (英訳は Shock Absorber)で、古くから馬車で採用されていた。
それと較べると、ダンパーなどはつい最近になってからの新米者で、スプリングの働きを補う役割でしかない。
サスペンションを人間に例えるならば、スプリング は「性格」で、ダンパーは「化粧」や「ヘアメイク」程度だ。化粧やヘアメイクは見た目を決めるけど、性格(スプリング)は変えられない。 まして、オートバイの場合、ライダーの体重の違いによって操縦性や安定性への影響が大きいので、楽しく安全なライディングを求めるなら、ライダーの体重や目的に合わせてスプリングを変更するべきなのである。
『 トラ君のスプリング 』
話をトラ君に戻そう。
トラ君のリアサスペンユニット を社外製品へ交換を検討した時、一つ解決すべき事があった。 それは、スプリングレートが異様に高くて、市街地で安心して使えないほどの製品しか無かったからだ。
というのも、メーカーが「装着可能」として販売している ユニットは、トラ君の兄弟車種・デイトナ675 というレーサーレプリカ車用で、装着されている スプリングのレートは 675 LBS/inch (ポンド/インチ)だ。
実際、デイトナ675 も所有しているから、その 鬼の様に高いレートで市街地を走る恐怖は体験済み。 何故なら、ほぼ同じフレームとエンジンを持つ トラ君の そのレートは 約 510 LBS/inch (ポンド/インチ)で安心して市街地を走れるもので、デイトナ675のそれは、恐らくサーキット走行を楽しむユーザーに特化した仕様だ。
その為、社外製ユニットへ交換する際には、最初に スプリングレートを指定して、そのレートに合わせて ダンパー内部の仕様変更も一緒に依頼する必要があった。( 発注時なら、仕様変更は無償で、スプリングは要交渉 )
で、最近までは、525 LBS/inch のレートのスプリングを使用していたけど、先に書いた様に、リアサスペンション に “覇気” を与えたくて、レートが 575 LBS/inch のスプリングへと交換を決めたのだ。 なにしろ、オートバイの動きを最初に決めるのは リア だから、リアサスペンション にも きりっとして欲しいのだ。
【 妖怪ガレージ 日誌】より
http://gra-npo.org/policy/yokai_column/list_youkai_column.html#garage
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