「「GRAスポーツライディング ジム」に参加してみて」
〜初参加・・・なにが必要なのか「判って解って分かった」〜
4月、桜の便りが届いた頃の休日、六甲ドライブウェイは沢山の車で渋滞。
トロトロ運転中、何気なくカーブの手前で前輪のブレーキを掛けた瞬間、
「あっ!」っと思ったときには転倒。
バイクはエンジンブロックを破損し廃車に。
自分は鎖骨を骨折し、入院、そして手術。
数ヶ月後、肩にボルトを入れたまま運転を再開したものの、
恐怖感から「操る」のではなく「乗せてもらって流すだけ」の運転しかできなくなった。
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「何か・・・自分を再生してくれるものは?」 「ペーパードライバー講習でも受ける?」
「いっそバイクを降りようか・・・」などと考え、
ネットで「オートバイを操る 練習 テクニック 基本 講習」の言葉で検索し、
たどり着いたのがGRAのページ。
約1時間見て、早速申し込んで、そして初参加。
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会場の周りをしばらく探し、到着したが遅刻。
そして小林代表からの最初の言葉は「遅刻ですよ!だめですよ」のお言葉。
いつもの自分なら「じゃ結構です」と、帰路についたと思う。 いや、実際そう思った。
そして帰ろうかと思った。
でも、コースとなる会場を掃除・整備している参加者が目に入った瞬間に思った。
「だからお前はコケるんだよ!この馬鹿野郎!」
そして「頭下げて、参加させてもらえ!」と自分を怒鳴りつけた。
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最初に座学・・・というより、ミーティング。
そしてレクチャー。
話を聞きながら、言葉を発しながら「お客様な自分」をひとしきり反省。
ストレッチが始まると体がきしむ。
でも大切。
コースがセットされ、見れば・・・どう見ても”プチジムカーナ”にしか見えない。
「チキショー、よりによってCB1300で来てしまった!」
「250持ってくるべきだった!と思い、それを言葉に出し・・。
・・・そしてまた反省。
出来ない理由ばかり思いつくのが得意な自分を捨てねば!・・と。
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ハッキリ言って、コースを全力で走り回るのは、自分にはとんでも無い作業。
二日前に全身麻酔で肩のボルトを抜く手術を受けたばかり。
バイクの押し引きすら「ハァ・・ハァ・・」だった。
連続90度ターンでは、「アクセルによる向き替えのポイント」を身につける。
頭の中では「ここでブレーキ、ここでアクセルオン」等と、”計算”してみた。
しかし要求されるのは・・・いや、今目の前で消化しなければならないのは、「限界まで”飛ばす”事を身につける」為の作業。
転倒したら・・・とも考えたりした。
でも「イケー!」「そこでトバセー!」「まだまだ出せるぞー!」「バイクが泣くぞ!」「開けろー!」の声が、「マージンを抱えた自分」を「必死な自分」へと後押ししてくる。
いつの間にかタイヤは端まで使い、ステップのバンクセンサーは、ガリガリ音を立て、アクセルを開ければ後輪がズルズル滑り、
でも、気持ちは・・ 「もっと早く!」「もっと小さく回れ!」 「もっと加速だ!」「ふくらむな!」 ・・・っと、さらに走りたくなっていった。
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昼休み・・・小林さんに自分のバイクを試してもらう。
「堅い」「よけいなフレームがバイクの素性を殺している」
そして、「チョチョイのチョイ」と調整してもらうと・・・
ビックリするほどバイクが”しっとり”してる。
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後半のタイムトライアルでは、案の定、やっぱり遅い。
でも、それは最初に抱いていた「恐怖心」じゃなくなっていた。
「技術と知識が足りない!・・と考え始めていた。
結果・・・ 「上手い人から盗め!早い人から盗め!追いつけ追いつけ!」 ・・・とばかり、考えていた。
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一通り、日程を終了し、最後のディスカッション。
二輪とライダーについて・・・何を聞いても共感するのみ。
いや、自分だって知っている事ばかり。何が良くて何が悪いのか。 問題なのは「傍聴する人」だったこと。 言葉にもせず、行動すらしていない。
それを「無責任」と言うのだと思う。
じゃ、これからどうする?・・・決まり切っている。
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小林さん、それにGRAの皆さん、そして一緒に走ってくれた、参加者の皆さん。
「メリハリのある走りをしたい」「前の走りを思い出したい」と「リハビリ感覚」で参加したんですが、終わってみれば「腕を磨いて、自分を磨いて、”ライダー”にならなきゃ!」のレベルになっていました。
今、心から・・・「ありがとう御座いました」。
そして「これからも宜しくお願いします」。
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(あとがき)
今回、初めて参加させて頂き、感激の一日でした。
今から17年前、「異業種交流勉強会」の場で、講師に「あたなの欠点は、話している人の方を見ずメモを取ったり、話を聞くと思えば腕組みをしている・・そこですよ」と言われ
自分の社会人人生の中で大きな衝撃を受けたことがありました。
今回の「スポーツライディング ジム」では、この時以来の衝撃を受けたような、
そんな気がします。
もちろん自分にとっての財産となりました。
都合の許す限り、これからも他の企画にも参加させて頂きたく思います。
尚、最後になりますが・・・
「次回は小さいほうのバイクで参加」なんて言いましたが・・ それは撤回します。 実は、リベンジを誓いまして・・・ 「いつかCB1300で、2スト・レプリカを超えてやろう」 ・・・などと、大それた事を密かに企てております。
またお会い出来るのを心から楽しみにしてます。 (( d=(`ヘ・)=b )) |