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2008. 12. 12
2008年 11月 9日 開催 セッティング練習会参加者 各位
充実した 模範となる一日でした ♪

前略   予定よりも随分遅くなりましたが、先日開催の『セッティング練習会』を振り返り、全体の総括と個別のアドバイスなどを順に発表していきますので、どうぞよろしくご覧ください。

まず、天候は週間天気予報に裏切られ、当日の予報にも少し裏切られ(?)、特に朝には降雨となってしまいましたが、とても印象に残る充実した一日になりましたね。

朝の集合時間に私・責任者が遅れたにも関わらず、当日参加者対応と会場管理者の方への対応も万全で、助かると共にとても感心致しました。 今後、万が一の事態が発生した場合にも責任
を持って対応してくれるでしょうし、とても助かります。

また、車両のセッティングに対して各自がテーマをしっかりと持ち、変更&チェック を綿密に繰り返す雰囲気に満ち溢れ、セッティング練習会としては 過去に無い 最も充実したイベントになりました。
きっと、今後のセッティング練習会の形式の一つとして 引き継がれていくでしょう。

特に、セッティング変更による変化や成果を、基本的要素を含んだミニコースでのタイ
ム測定を繰り返し行なってチェックするという方法はとても効果的だったですね。
走る度に車両の変化をフィーリングとタイム変化で確かめる方法は、大変に本格的かつ
合理的な方法ですし、今回の様にほぼ一日中何度となく繰り返せれば何も言う事が無い
ほどに充実していましたね。

そして、何よりも活き活きと楽しく走れたの最高でしたね。

どうぞ、今回の体験や経験、そして楽しさをしっかりと覚え、次のイベント参加の機会にも今回と同じように充実した一日になるようにしていきましょう。
今回、貴重な体験をした皆さんの協力が必要です。

草々
 

GRA 事務局 小林 裕之



  アドバイスを届けます !aa
当日参加された方へ、ゼッケン番号順にアドバイスを致しますので、参考にしてもらえると幸いです。

奥  久行 さん 】
 

最初に! 「おめでとう〜〜♪」と 言わせて下さいね。
いやいや、“奨学飴”を差し上げるワケではないですよ ♪ きっと、“飴”以上に大切なモノをしっかりと掴みつつあるのが、傍目からも良く分かるからです。
高いスピードでターンに進入した後で絶妙にバランスを取りながら脱出するセンス&テクニックは以前から光っていましたが、最近になってから車両側のバランスを整えて安定させる知識と理解が進み、より高いレベルでの車両セットアップが進みつつありますね。
今回のセットアップ結果から、1G’のフロント車高はほぼ確定したと思いますから、今後どんなセットを試す際にもその値を厳守する事が必要です。
次は残ストローク値をどの値にすると良いかを探る事になりますね。残ストロークをベスト(バランスポイント)よりも小さくすると、高負荷でのターン時に必要以上に前輪が巻き込みますし、ベスト値よりも大きくなると過大な巻き込みは起きないものの高負荷ターン時の旋回性をスポイルさせる事になります。
残ストロークはご存知の通りフォークオイルの量で調整しますから、cc単位で追加するスポイトと抜き取るためのポンプ(シリンジなど)の準備が必要になります。私は通常は準備しておりますので、必要な際には申し付け下さい。
なお、今回はタイム測定を行ないませんでしたが、推測されるタイム指数は
「9750」を下回るほどになっている感触でした。 次回、タイム測定の機会を
とても楽しみにしています ♪
 

逢坂  裕夫 さん 】
 

今回が3回目の参加でしたが、その様子をとても興味深く拝見しており、今回も“おもしろいなぁ〜!”と感じ入っておりました ♪
“おもしろい!”といっても変な意味ではありません。 参加の度に、まるでスポンジが水を吸い込む様に、様々な事を吸収して身に付けるのを楽しんでいる様が実感できて、やり甲斐を感じると同時に羨ましくもあったのです。
特に、今回は車両の細かな要素の変化(調整)によって、車両全体のバランスが如何に変わり、乗り易さを実現させる事につながるかを頭と身体で理解できた事でしょう。
バランスポイント付近での前輪タイヤの 0.1〜0.2kgf/cu の変化(調整)や、リアサスペンションのイニシャル調整によって安定感が如何に変わるかを体感し、フロント車高の1〜1.5mm前後の変化(調整)で全体バランスの変化も体感できましたね。
しかも、ただ走るだけでそれらを感じただけでなく、簡単なミニコースを走行して1/1000秒まで測るタイム測定を繰り返した事で、タイムの変化と実感覚とを結びつけての理解も深まったと思います。
ただ、車両の現状はかなりの走行距離を経ている事もあり、全体に“ヤレ”を感じさせており、車両全体のバランスが本来の状態とは異なっている面があります。次の参加の機会には、セッティング練習会でなくても構いませんので、是非全体バランスの見直しをやっていきましょう! “要望出し”を強くしてもらえれば協力しますよ ♪♪
 

田中  英子 さん 】
 

基本設計がとてもしっかりとした車両ですから、一つ一つの調整によっての変化がはっきりと現れつつも、スィートスポットが大きい為に少々の調整では簡単にはバランスを崩さないので、とても有意義な時間が過ごせていたのではないでしょうか?
特に今回のセッティング練習会では、車両全体のバランス感に対する感度や、違和感に対する感度が一層ハイレベルに育めているのではないでしょうか。
特に、今回はフロントの車高を0.5mm前後で変更させた際に、車両全体のバランスが変化する事がはっきりと感じられ、ベストに近いフロント車高の設定を掴む事ができましたね。
次は、フロントサスペンションのイニシャル調整を15°〜30°の範囲で微調整を試みると良いと思われます。
ただ、今一番考えなくてはならないのはタイヤの選定&交換だと思います。というのも、半年前頃の走りに較べるとバンクコントロール特性が扱い難くなっているようで、安心してフルバンクを使いこなせなくなっている様な動きです。
現在使用しているタイヤは5分山以下になると性能低下が大き目にでるタイプです。(タイヤによっては、3分山になってもさほど大きな低下を感じさせない特製のものもある)
費用も掛かる部品ですが、一度検討される事をお勧めします。
ただし、タイヤの銘柄を変更すると、特に製造メーカーを変更すると、特製も変わるために車両のバランスも再度取り直す必要が出てきます。
でも、今回養ったセットアップ感覚を使えば、僅かな調整で対応できるでしょうし、難しい場合にはサポートしますよ !!
 

*  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *


■ 確認用コースでのタイム測定結果 ■


確認用のコースでセッティング変更の良し悪しを測定タイムと走行の際のフィーリングで判断したのですが、かなり盛況&好評でしたね。
お陰で、参加者は少なかったにも関わらず、測定器の記録用ロール紙を全て使い切ってしまう程の回数で確認作業も進んだと思います。

今回の様に本格的なセッティングの進め方は初めてでしたが、光電管を使用している事もあって、かなり正確にセッティングの変更による変化も分かる事ができた様ですし、今後も機会があれば採用していきたい方法ですね。

さて、その測定タイムを参考までに記すと以下の通りです


【 午前のベストタイム
(ベストセッティング)

No.
氏名
基本タイム
指数
ベストタイム
結果タイム指数
(暫定)
実力発揮度
仮想ベストタイム
1
奥 さん
9549
16”614
9773
1.0235
’ 16”233
3
田中 さん
11411
19”840
11671
1.0228
’ 19”400
2
逢坂 さん
12965
22”815
13421
1.0352
’ 22”041


【 午後のベストタイム (ベストセッティング)

No.
氏名
基本タイム
指数
ベストタイム
結果タイム指数
(暫定)
実力発揮度
仮想ベストタイム
1
奥 さん
9549
16”432
9661
1.0117
’16”233
5
鎌田 さん
9757
17”507
10298
1.0544
’ 16”604
3
田中 さん
11411
18”488
10875
0.9530
’ 19”400
2
逢坂 さん
12965
20”723
12190
0.9402
’ 22”041
2
逢坂 さん
12965
19”272
11336
0.8744
’ 22”041

今回のコースの“基準タイム”は 暫定で 17” 000 として計算していますが、ほぼ妥な数値である事はじっくりと見てもらうと分かるでしょう。

また、この表中の“タイム指数”も暫定の数値ですが、同様に妥当な値を示しています。

午後のベストタイム欄の最下段については、同様のタイムが2回だけしか記録されていないため、本当はこの実力があるけど (?)・ ・ 参考値としてお考え下さい。

以上の測定結果から見ても明らかな事は、正確にタイム測定を行なって確認を行なう方法で、密度の濃いセッティング変更練習や感覚の育成ができた事が明らかですね。

そして、今回の練習方法と同様に、様々なタイプの基本的要素入りミニコースでセッティングの確認や練習を繰り返せば、本番のタイムトライアルの様に初見のコースでも実力を発揮する能力が高まるのです。

GRAのイベントではカリキュラム形式やレクチャー内容は参加者の情熱や心意気で決まります。

今回の “経験” を活かして、次回イベントへ参加の際には要望出しを忘れずに!♪



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