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1999年度活動趣意書

こころ(精神)ある人集まれ!

1999年3月30日発表書類

はじめに

1991年1月、ジムカ−ナに関わる様々な経験と反省を活かす為に発足させたのがGRAであり、その当初からの活動主旨は

 
  • 『ジムカ−ナ』を自立したモ−タ−スポ−ツの一つとして安定させ、
  • 参加するたけではなくその活動運営に対して協力し責任を持てる人づくりをして
  • ジムカ−ナ文化を創造して発展させる事です
そしてこれらの活動を続け、この社会でジムカ−ナが立派な市民権を得る事によって、オ−トバ イの社会的地位向上にも貢献できるとの願いも込めていました。
そして実際の活動では、初めて二輪雑誌にジムカ−ナ記事の掲載を積極的な広報活動で実現させ、全国のライダ−にジムカ−ナが注目される様になり、またジムカ−ナテクニックを伝えるレッス ンや、車両のセッティング方法を伝えるセッティング講座、初心者対象のジムカ−ナレッスンな どのイベントを日本で初めて開催し、大会や練習会だけでは成し得ないジムカ−ナの普及に努め てきました。
その結果、今では様々な内容のイベントを年間30回ほど開催するに至っただけで なく、全国をシリ−ズ戦で転戦してジムカ−ナの輪を広げるグランプリシリ−ズさえ企画開催す るまでになるなど、この8年間の活動による成果は予想以上に上がっていると自負しております。
しかしながら、全国のジムカ−ナ界の現状と今後の発展を考えた場合、様々な問題や不安がある のも事実です。
これらの問題の認識とそれに対する今後の活動目標は、以下の記載の通りに考えています。
 
現状の問題点
1.会場問題について
ジムカ−ナイベントを開催する会場は、今後ともに自動車学校などの教習用コ−スが中心にな ると思われます。ただし、近年の免許取得人口の減少やライフスタイルの変化などによって、 多くの自動車学校側は営業体制の変更を余儀なくされ、年中無休の営業に変更する学校が増え ています。その上、仮に貸出しの可能性のある会場であっても、貸主側からみれば警察主催の 安全運転講習会や一般のライディングスク−ルを優先させる傾向は変わらないため、今後はよ り一層会場確保が困難になる事は間違いありません。






 

2.文化育成について
過去と較べると全国各地で開催されるジムカ−ナイベント数は間違い無く増えていますが、単 なる大会であったり走り込 み主体の練習会がいまだ一般的なイベントの内容です。これらのイ ベント内容では、ジムカ−ナを体験させたり魅了させる機会としては有効ですが、単なる速さ やテクニックの優劣を比較する場になりがちで、ライディングやセッティングの情報を共有の 知識として広めたり、ジムカ−ナ界の今後の目標や問題点などについての意識を共有し合う等、 共に協力してジムカ−ナの文化を育成し、未来へジムカ−ナを残す為の場作りが欠けています。
 


3.社会からの認知について
ジムカ−ナを広めるためには、それを取り巻く社会的環境である会場貸主、協賛団体、マスコ ミ、会場近隣住民などを始めとする社会各方面へ、内容を正しく認知してもらう活動が必要で あり、一般参加者であっても社会から認知されるための多少の努力は必要です。
しかし、開催を単に続ける事や速さや成績だけに関心を払うジムカ−ナ主催および参加者が多 く、社会的なオ−トバイやライダ−に対する理解度を深める努力が不足するだけでなく、今後 5年または10年後を視野に入れての社会的認知度を高める活動が不足しています。また参加 車両についても同様に、社会から受け入れられ易い車両内容である必要性も考慮すべきですが、 この点についても認識が不足しているのが現状です。
その為、このままジムカ−ナ人口が増え続けるならば、オ−トバイやモ−タ−スポ−ツに対し て偏見が残る社会との軋轢を生み、その軋轢はジムカ−ナ発展を願う活動に対しても、やがて大きな障害となってしまう可能性があります。
 


4.運営意識について
ジムカ−ナの発展を考える場合に、単にジムカ−ナ参加者数が増えれば良しとする誤解が常に あります。確かに参加者数が増える事も大切ですが、イベント会場の確保や責任を持った運営 を継続できる運営団体が増えない事には、真の意味で永続的な発展は望めない事には気付いて いない関係者が多いのも現状です。 ジムカ− ナを単なる競技の場としてや、技量向上の場としか考えない参加者を増やす事よりも 参加者自身が責任を持って運営へ協力参加する体制作りをして、積極的に運営者としても活動 できる人を育て、全国で自覚と責任を持った活動を広める事が、やがてはジムカ−ナの社会的 認知度を高める原動力となるという意識が不足しています。

 

 

 

さらなる発展のために・今後の活動目標

日頃から数多くの方々によって支えて戴いているGRA活動は、お蔭様で発足以来変わらぬ主旨 の基で活動を続けて成果を残してまいりました。
しかし、上記に述べた様々な問題点が日本のジ ムカ−ナ界にある状況の中で、今後共により実り多きジムカ−ナの発展を得る為には、GRAの 活動主旨は変えず更に活動の質を高めていく必要があります。
その為に、下記の活動目標を掲げて活動を続けていきます。

  1. 各種の開催イベントの質を更に高め、参加する事で更なる大きな喜びや感動を生み、様々な知識 や意識の共有を進めると共に、それらイベントの開催を重ねるつつ運営プログラムを充実させま す。また、車両や服装を始めとするレギュレ−ションの適正化を進めます。

  2. ジムカ−ナで走る事と同様に運営へも参加協力する熱意を持つ人に対しては、イベントへ参加で きる機会を多くして、運営に携わる喜びを共有してもらえる体制作りを更に進めます。

  3. 更に運営に対して強い感心と意欲を持つ人に対しては、会の活動の根底を成すイベント当日以外 の業務、例えば様々な文章作成や事務処理・広報活動・外部との渉外活動など、を責任を持って 分担する「裏方スタッフ」として活躍してもらえるシステムを充実させます。これにより、会の 運営を更に充実させられると共に、レベルの高い人材の育成につなげます。

  4. ジムカ−ナグランプリを始めとするGRAの活動範囲をより広げます。具体的には海外開催も含 んだジムカ−ナグランプリの展開を進め、「全員スタッフ全員参加制」「タイム指数」や前記「運 営プログラム」などの培ってきた文化面の公開などを積極的に進めます。

  5. インタ−ネット等を利用した開催情報などの告知や、事務局スタッフ内通信網の整備、編集およ び広報処理関連のスタッフの充実など、情報通信面の充実を進めます。

以上の通りGRAでは真の意味で全員で業務と責任を負担しあう運営体制づくりをスタ−トさせます。
今までのある意味で"お客様扱い"的運営から多少変化するため、恐らくとまどいや時には心無い批判 は出てくる事でしょうが、一年後にはよりしっかりとした体制と充実した運営力を持つGRA活動が実 現しているでしょう。
そして、3年後には多くの方々に目標とされる程にレベルの高い運営力と、共に参加している事を誇り と思える仲間達を得ている事でしょう。
私達の"ジムカ−ナ活動を通じてオ−トバイの社会的認知度を高める活動"に対して、これからも変わ らぬご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

GRA 代表 小林 裕之




  
  
 

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