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イベント名 ライディング・セッティング_クリニック
開催日

2019年 12月 15日

開催場所

りんくう公園内 特設会場


体感でき、新しい世界が見えました 考えて走る練習、楽しい時間でした
走ることも、教えることも、似ている気が    


体感でき、新しい世界が見えました

兵庫県   R さん



本日は、一日ありがとうございました

雨の日の下りの右カーブで不安を常に持っていました
SSなのでテクニックがないのだろうか?
知らない道なので不安なのか?

いろいろ、思いながら参加させていただきました

GRA オートバイ クリニック img1

午前中かけて、普段はすることのない単純な左旋回だけ、右旋回だけなど何度も繰り返しをすることによりいつも感じていた、路面のせいかな?うっかりかな?と見逃していたところが、同じ場所で繰り返すことにより、路面や気持ちのせいではなく、バイクの特性が出ていることが自身で違いが感じれることに驚きました

また、ミツマタのボルトのちょっとした締め付け加減で劇的に変化が感じられるのは新しい発見でした ボルトは、ただ緩まく部品を破損しない程度にいっぱい締めればいい程度としか考えてなかったので、整備の基本はココからなのだと体感できました

車高調整に関しては、純正ではイニシャル最弱でも、固く沈まなかったので半年前に社外品交換して、沈みこみ出来たので少し楽になった感じがするものの、カーブでのアクセルONが、ほぼできないままでした 車高調整で1mm以下の調整で、大きく変化す ることが体感でき新しい世界が見えました

次回、機会がありましたら安心できるバイクに仕上げていきたいです


GRA オートバイ クリニック img2



【 担当講師より 】

先日は、遠くからクリニックを訪ねてくださり、ありがとうございました。

その上、今抱えていらっしゃるライディング上の悩みや、セッティングなどで知りたい事など、要望をはっきりと出して下さり感謝しています。
お蔭様で、一緒にその悩みの症状や車両の状態を拝見できた事で、一人では知り得なかった色々な事を勉強する事が出来ました。

まず、左右の旋回で得意・不得意がある事については、その大部分は車両側が原因になっていて、特にフロントフォークの整列取りで解消する事は伝えましたが、フルカウル車という事もあって、時間などの関係から確認も行ないませんでした。
ただ、フロントフォーク周りのストレスを取る作業を一緒に行ない、その際に締付けトルクをより適正と思われるレベルへの修正も行ない、それらの作業の効果が併せて実感が出来た様子に、傍で見ていても嬉しく感じました。

私達が走行中には、フロントフォーク全体の動きを敏感な知覚器官である手で感じている事もあって、その整備の状態次第で オートバイ から受ける印象や特性、怖さが大きく違います。
今回は、ほんの少しの調整だけでしたが、逆にその影響の大きさを実感されたようで、オートバイの理解が深まり、良かったです。

また、専用エリアを自由に走ってもらっていた時から、アクセルON時にリアサスペンション が殆ど動いていない事を見て気付いていました。 アクセルON時に リアサスペンション が動かない事は、リアタイヤのグリップが得られない症状の原因になりますので、この点についての要請は無かったのですが、午後から、その点について、チェックと調整の了解を得て、他の来場者の協力を得ながら 作業を進めました。

その結果、リアの車高調整ボルトを 180度 反時計方向へ回して、車高を下げただけで 状況が変わった事を実感されて、少し下がり過ぎた可能性から、90度 時計方向へ回して、車高を少し上げた時の車体の動きを実感されたのも良い経験になったと思います。
サスペンション ユニットの全長が、たったの 0.3 〜 0.6 o 程度変更するだけで、操縦性に大きな違いが生まれ、旋回時の安定性、旋回特性が変わってしまう事も実感と理解されたと思います。

オートバイを適切に整備して、ライダーに合わせて 適確なセッティング を行なう事は さほど難しい事ではありません。 が、何よりも大切な事は、ライダー自身が、適切な整備と 適確なセッティングの重要性を実際に体感して、それを オートバイとの会話に活かし、いつまでも楽しく安全なオートバイライフを実現する事だと私は考えています。

どうぞ、専用の安全なエリアで、オートバイともっと親密になる為のクリニックを、これからも 活用してください。

                                      小林 裕之


GRA オートバイ クリニック img3


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考えて走る練習、楽しい時間でした

兵庫県  250TR さん



当日の課題として「町中で使う小技として狭いところでのユータンを想定した千鳥、旋回からのUターン」に対して練習場所の割当て頂き、自分なりに練習コース設定して、走行させていただきありがとうございました。

GRA オートバイ クリニック 走行画像_1

途中、走行を見ていただいた中で、左旋回の不自然さを指摘いただき、フロントフォークの整列を確認し調整後の左旋回で、整備の重要性を改めて確認する事ができました。
先日お店にて整備したフロントフォークのO/H後は動作が滑らかになったことに満足し、フロントフォークの整列については、あまり気にかけていませんでした。
 
午後からは、複合コースでのタイム計測で、走り込みによるタイムアップで、ライン取りの重要さ、アクセルの開けるタイミングを自分なりに考えて走る練習となり楽しい時間でした。
基本練習と応用練習により、多少なりとも体感する良い機会になりました。

  
今後も運転技術(安全に曲がる、止まる、加速する)の向上のため参加致したく、よろしくお願いたします。 

GRA オートバイ クリニック 走行画像_2



【 担当講師より 】

先日は、『 ライディング・セッティング クリニック 』へ来場してくださり、ありがとうございました。 250TRさんにいつも感心させられている事ですが、今回も、目的をはっきりと持って参加され、その上、他の方も熱心にサポートされた事に感謝を申し上げます。

さて、今回は フロントフォークオイルを交換されてからの参加という事で、ご本人は「フロントフォークの動作が滑らかになった」と改善を実感されて良かったです。 ただ、私がその改善を知らず、右と左のターン進入時の挙動が違っている事だけを見て、整列と締付けトルク管理を提案した事に、この場を借りてお詫びします。
  
当日は、現場で簡易的に フロントフォークの整列と締付けトルクの再整備を手伝いしましたが、前回参加された時の様な走行フィーリングには至らなかった様子だったのは残念でした。 いつもは、あの車体の細いフレームとフロントフォーク、そしてホイールリムが揺れる様な、少ないエンジンパワーと細いタイヤでの効率の高い走りが、練習走行コースのスタートからゴールまで見られたのですが、少し不安感を感じた様な走りに見えました。 それは、きっと、当日の気温の低さと 師走のお仕事疲れが原因だったと思います。

また、来年、暖かくなりましたら、ぜひ、他の方々への良き見本となる、いつもの走りを磨いて下さい。


< 一口メモ >

フロントフォークは、エンジンオイルと同様に、機械内部の摺動抵抗(部品同士が擦れ合う抵抗)を減らし、部品の摩耗を減らし、機械内部に発生する汚れを清浄する働きを任されていますが、使用期間や距離に応じて劣化が進みます。したがって、定期的な交換がとても大切で、交換サイクルもエンジンオイルと同様なサイクルがお勧めです。

ただ、覚えていて欲しい事は、エンジンオイルの交換とは異なり、交換前と同じ状態に戻すのが難しい事です。 もちろん、オイルが新しくなれば機械の動作は良くなりますが、注意すべき事は 交換前と同じオイル量にするのは難しく、5t や 10t の違いによって、走行場面によっては走行フィーリングに違いが生まれるのです。

実際、私はエンジンオイル以上に頻繁に交換していますが、メスシリンダーで計測する方法は問題外(理由はいづれ別の機会に説明します)で、油面レベル計測による交換でも同じにならない事を実感しています。
その為、フロントフォークの作動(感)を交換前と同じにするためには、交換前に一定速度で走行してからのフルブレーキで最大ストローク位置(残ストロークと言います)を記録しておいて、交換後に同じ計測を行なって交換前とのデータを比較するようにしています。

多くの方の場合、計測データを交換前と同じに戻す事は困難かと思いますが、それ程に フロントフォークのオイル量を交換前と同じにする事が難しく、場合によっては走行フィーリングに大きな影響を与えるという事だけでも覚えておくと、きっと、オートバイとの楽しい関係を築くのに役立つと思います。


                              クリニック担当講師  小林 裕之



GRA オートバイ クリニック 走行画像_3

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走ることも、教えることも、似ている気が

兵庫県   U さん



   今回、またしても入場時間に遅れてしまいました。
   代表より会場を借りている手前、入退場の管理に不備が及ぶと説明を受け、
   今後は遅刻厳禁で参加したいと反省しております。

GRA オートバイ クリニック img 7

『 午前は 』

午前のカリキュラムは、他の参加者の方もおられ、それぞれの課題・目標に合わせてマーカーを設置して走行となりました。従来と同様にブレーキングあり・なし交えて走行しますが、熱中するあまり独りで格闘してしまい代表より、どのように良くて、ダメだったのか?疑問があれば聞きなさいと指摘を受けました。

これが意外に難しく、走り出すとつい自分の乗り方の工夫にばかり熱中してしまい、「聞く」ことを忘れてしまいます。走る中で「聞くべきこと」と「数をこなして会得」することの切り分けができずに走り続けてしまいます。
思った走りができず余裕が無いことの裏返しなのだと思います。

全体的な問題点としては、コーナリング後半でフロントが外に逃げる感じで、ダルに曲がりながら接地感も薄く、リアの接地感は余裕があるのにアクセルを開けづらいという楽しくない状況が続きました。
ただし、タイヤが前後とも大変古く、摩耗も進んでいることからそもそも論外なのかもしれません。


『 午後からは 』

午後からは、新しく参加された方にアドバイスするということを経験しました。
自分が代表から教えて頂いたことを思い出しながらアドバイスすることとなりましたが、これもまた難しい。 自分の経験や知識を言葉に整理して伝え、また強制にならないように、相手に自分で気づいてもらえるように、色々考えながらしゃべると自分でも何を言っているのかわからない始末。
ダメだなぁと痛感しました。(要は自分も判ってないってコトですね)

その後、会場全面を利用したコースを設営し、私がリクエストしていたトレイン走行も盛り込んでいただき、練習開始となりました。

で、やはり小林代表は速かった。
走りながらでも後ろの私のペースを見て下さり、あえてブレーキランプを点け、減速ポイントを見せてもらってついていくのがやっとでした。
また、複数のマーカーをつないで大きなコーナーとしてクリアすべきで、午前の練習のポイントと同じだと教えて頂いて徐々にタイムも上がるようになりました。

自身の感じた結論として、必ず2つ先のマーカーを見て、手前のマーカーに減速が必要か、2つ先のマーカーを曲がるには手前のマーカーをどのように曲がっておくべきか、を考えるとスムーズに繋がっていくことが感じられました。

1日通して感じたことは、コースを走ることも、人に何かを教えることも、どちらも似ているような気がする1日でした。


GRA オートバイ クリニック img 8



【 担当講師より 】

今回も、いつも以上に熱心に『 クリニック 』を受診されて、お疲れさまでした。 そして、おめでとうございます。

実は今回、拝見して、驚かされた喜びが二つありましたが、当日は充分にお伝え出来なかったので、ここで伝えます。

一つ目は、他の方の車両の動きを見て戴いた時の事です。
その方にはとても単純で簡単な運転操作をしてもらって、その時の車両を動きを見ただけで、「 リアタイヤが動いていない 」と、リアタイヤに充分な荷重が掛かっていない事、リアサスペンションの調整が必要なのかな? と判断された事です。
恐らく、以前であれば、そんな判断を明確に下すまでには至らなかった筈で、この半年間にご自身で何度も学習を繰り返された、とても貴重な成果で財産ですね。

オートバイの基本は、タイヤが荷重を受けて、路面にきちんとグリップする事ですから、その荷重の量を見て理解する能力はとても大切です。
あなたの提案で、装着されていた 社外製リアサスペンション ユニットの車高調整を行ないましたが、その車両の朝の状態よりも、確実に良い方向へと調整が進んだと私も確信しています。
更に、そんな調整の折々で、Uターン時の動きに安定感が増す変化を捉えて、あなたは「さっきより良くなってますよ」と 優しく伝えて、その方をサポートされていた事が大きな喜びだったのです。

そして、二つ目の喜びは、“ オートバイなりに、走ってもらう ” という、自然な走りをどんどん 身に着け、実践される様になった事です。 特に、午後 2時半から 行なう事になった「コース走行練習」では、確実にひと皮が、それも結構厚い “ひと皮” がめくれた走りを (最後の最後になってですが ・・)掴めていましたね。

オートバイなりに走らせるという事は、一番ロスや無理が無く、安全な走らせ方ですが、その “オートバイなり” という オートバイの物理的原則、オートバイの特性を理解して実践する能力が必要です。
それが、最後の 10分間余りで実践できた姿を見て、逆に羨ましくも思った程です。

そんな走りが実践できたのも、恐らくですが、以前、リアサスペンション の 調整をクリニックで要望出しされ、その設定(セッティング)が ほぼ(9割方)整っているからだと思います。
リアの設定が自身に合っているからこそ、先日のコースのポイントとなるセクションで、アクセル一つで綺麗なシュプールを気持ち良く描ける様になったのでしょう。

ただ、まだ、リアに合わせての「 フロント車高のバランス取り 」や、「 最大ストローク位置の調整 」などの要請出しはされていません。
今回、フロントの動きが気になったと思われたのは当然の事で、それらの 調整・セッティング が必要な状態だからです。しかし、リアに較べて、フロントはずっと複雑で難しい、という事だけは伝えておきます。

是非、また機会がありましたら、次の『 クリニック 』(早くても 2020年 3月以降)の機会に、要請を出しては如何でしょうか。
また、それまでに、発見された、あの “オートバイなりの走り ” も 忘れませんように、期待しています。 お世話様でした。

                               クリニック担当講師 小林 裕之


< 追伸 >

オートバイにとって、イベントに限らず、走る場所や社会との関係は大切だと考えています。
そのため、会場管理責任者の方とは、小さな約束から約束をしていない事まで、信頼を得る努力が
私達の責任だと思います。
どうぞ、これからも変わらぬ協力をお願いします。



GRA オートバイ クリニック img 9


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インストラクター:小林 裕之
  
Instructor : Hiroyuki Kobayashi




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