GRAツアー2009の第3戦『長野Rd』が、恒例の
8月16日に開催された。 開催会場はいつもお馴染みの“アルピコ自動車学校・中央校”だ。
一般的に、GRA開催イベントへの参加者数はそう多くない。
いや、実際には少ない!と言って良いほどだ。
しかし、少ないからこそ参加した一人一人にとっては充分に練習できるし、質問や講習が受けられて充実イベントになるのだ。
今年の予約者数は 9名だったけど、その殆どが充実イベントを愛する者達だったので、それは様々な面で充実した一日となった。
朝一番のミーティングでは、恒例となった“わがまま”(要望)発表を全員が行なったが、「ノーブレーキ小旋回」や「フロントフォークに合わせたセッティングを!」とか、「他の人の車両を試乗したい!」とか「クロソイドラインを使ってのアクセルの2度開け」などの高度(?)な内容もあったが、一番嬉しかったのは
2度目の参加なのに“わがまま”を箇条書きして用意してくれた方が居た事だ。
こうして真夏の『長野Rd』は“わがまま”発表で始まり、“挨拶タイム”でお互いに自己紹介をし合ってから、いよいよ全員でのウォームアップ&練習走行へと進んでいったのだった。
午前中は参加した全員が各自の“わがまま”に合わせて練習したり、セッティングをしたりして過ごしたが、その中で特に目を惹いたのは“赤いイタリア車”のセッティング作業だった。
約1年前に購入したオーナーは、「この車両はこんなコースでの走りはこんなモノ」と最初から諦め気味だった。確かにハンドルの切れ角は少なくて2気筒の大排気量独特のエンジンパルスで小旋回は難しそうだ。しかし!
GRAのイベントでは諦めてはいけない。
前後の車高バランスの再設定に始まり、前後のダンパーの(簡易)バランス設定、そしてフロントフォークのイニシャル荷重設定を繰り返すと・・・、ナント!
全体のバランスをとっただけで車体全体が軽く感じられるだけでなく、小さな旋回が必要なセクションでさえも苦も無く走れるようになり、当然の様に中高速のセクションは水を得た魚のようになったのだった。
もしかすると、彼が一番“わがまま”(要望)で得たモノが大きかったかも知れない!
そうして各自の“わがまま”追及で午前中は終わり、午後一番には「サークル理論」を踏まえてのアクセルOFFとONのポイントの研究や実践的なライン取りの練習を小一時間行ない、いよいよお楽しみのタイムトライアルとなった。
いつものように、タイムトライアルコースの設計は参加者の要望を聞いた上で、全員が確実に完走できて楽しめる設定を行なうのだが、何しろ今回は赤いイタリア車が居るからどちらかと言えば中高速設定のコースとなった。
一台ずつスタートし、ほぼ全員が昨年以上に腕を上げていてスムーズな走りを見せて、いよいよゴール間近になればコースに励ましの声援が響く。
「もう少し がんばれ!」 「あけろ〜(?)」などの声援に励まされるようにゴールした後に響く祝福の拍手ほど嬉しいものはない。心通じ合わせ、お互いに励まし合える人が見守る中で精一杯走れる事ほど嬉しい事はないからだ。
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