【 参加者量とわがまま 】
参加車両は、1台の ヤマハSR400(改)を除き、他は全てが ホンダVTR 250 でした。
そして、カリキュラムの基本となる“わがまま”を聞けば、SRの彼は 「前後の車高バランスをチェックする事と、走り方をチェックして欲しい」というもの。
遠征の彼女の“わがまま”は、「乗りやすいセッティングにしているが、オーバル走行時に少し怖く感じるので対処したい」というもの。
もう一台の VTRの彼は、雨の中ずぶ濡れになって到着した後で、「先ずは寒いので暖まりたいし、くつ下を乾かしたい」というもの。
参加する限り、参加した人の“わがまま”は公平に扱うのがイベントのルール。
どの人の“わがまま”も実現できる様に、イベントの基本カリキュラムを設定して、逐次“わがまま”実現させる為の質問や要望を受け付ける約束をお互いに交わしてイベントは始まったのです。
【 意外な結果 】
ストレッチ&柔軟体操の後、簡易コースで車体も含めたウォームアップをして、いよいよ基本的操作の確認練習です。
直線狭路を使って、ブレーキ無しで極低速走行を行ない、車体と身体のバランスを各自で何度かチェックを最初に行ない、これは全員が問題無く、バランス良くクリア。
しかし、同じ直線狭路を使っての急発進と急制動を行なった時に問題が見えました。
急加速や急減速をする場合も、極低速直線走行時と同様に、車体と人体とのバランス関係は変わらないものですし、その関係が崩れない事を確認する練習走行だったのですが ・・・
SRの彼、極低速時の片手走行で問題無かったのに、急加速時に僅かに車体が右方向へとブレる現象が出たのです。
急加速といってもライダーの操作量は少なく、よほど変な操作をしない限りは出ない現象なので、当然車体側に何等かの原因があると考えるのが当然です。
その彼は、1997年当時から定期的に参加している方で、運転技量は Eクラス、しかも整備知識や整備能力は フライス盤や旋盤を所有して日頃からスクラッチ&ビルドをしている程の技量で、社旅の前後タイヤの整列まで確認している程。
が、その走る姿を後ろからチェックすると、車体・フレーム側に問題が潜んでいそうな様子で、その事を伝えると、明晰な彼は日頃から感じていた車体のマナーと照らし合わせて原因究明の方策を考えていったのです。
良かった!
原因が潜んでいる事をはっきりと認識せずに、ライディング技量を磨こうとしたりしても無駄になるし、セッティングは間違った方向へと進むものだから、早く確認できて良かったのです。
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