【
上川 重徳 さん 】 |
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実は、当日の参加者の中では最もバランスの良い走りをされていた方の一人が上川さんです。
それが一番はっきりと出ていたのが180°のノーブレーキターンのセクションです。
ただし、(試乗してみないと判断はできませんが・・)フロントフォークのオイルの劣化と設定状態が悪さをしてバランスが取り難い場面が見えます。
可能であれば、次の機会には一度試乗させて戴き何らかの簡単なセット変更を行なえればと考えています。
そうすれば、もっとどんなコースでも安心して走れるようになり、前回の様なコースと路面状況でも、簡単に1分15秒を切れるようになる筈です。
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【
田中 英子 さん 】 |
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これは当日参加された全員が認める所だと思いますが、180°ノーブレーキターンのセクションで最も良い走りをしていたが彼女です。
積極的なトライで転倒こそありましたが、当日に行なった約10m幅でのターンを卒業して、9mや8m と少しずつ狭いターンで腕を磨いていけば、やがては5m幅でもノーブレーキ180°ターンを誰よりも綺麗にこなせる素質があります。
そうなれば、今一番の苦手なポイントである小ターンさえも他の人に劣らない走りができるようになるでしょうし、先日のコースで1分18秒台で走るのも可能でしょう。
次に参加される機会があるならば、9mや8m幅でのノーブレーキターンセクションの練習を積極的に提案して、カリキュラムに取り入れてもらえるようにしてはどうでしょう。
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【
都宮 啓介 さん 】 |
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初参加だと言う事でしたが・・、恐らくパイロンで設定したコースを走る機会も初めてだったと思いますが・・、一番驚かされたのが彼の走りです。実にバランスの良い走りをされていたのです。
他の方が雨という路面コンディションという事もあって、無理矢理にオートバイを操っているような、腕に力が入りつつ四苦八苦している走りをされているのとは大きく異なり、無理の無いスムーズな走りでした。
実は、そんな走りやバランスが一番大切な事で、今回は測定タイムはさほどの事はありませんが、バランスを失わない走りを続ける限りは上達も早くタイムも確実に伸びて来るものです。
そんなバランスの良さに一種の“素質”を感じさせます。
今回の様な機会を利用して練習を重ねて、オートバイの楽しい世界を更に広
げていって欲しいものです。
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【
梶原 明 さん 】 |
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う~ん、頭で理解はしていても、反射的に体が反応してしまっている状況が多く見られましたね。
でも、そうなってしまった原因の 60%以上は梶原さんではないようですね。それはオートバイでしょう。(きっと)
というのも、走っている姿を見る限り、ターンに入ってからのフロントタイヤのトレール量が一気に減少し過ぎてしまっている症状が見えるからです。
グリップ感がはっきりと感じられるドライ路面では影響が少ないのですが、今回の様なウェット路面の場合には“トレール感”の減少はグリップの不安感に繋がり、頭で分かっていても・・・ の走りになるものです。
次回お会いできる時には、簡単なフロントのリセッティングでトレール感の減少対策をしてみてはどうでしょうか? 多少のアドバイスやリセット作業のお手伝いはします。
でも、不安感から腕に力が入ってしまい、却ってタイヤのグリップを失う結果になったのは、残り40% 本人の責任ですよ。
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【 田中 英樹 さん 】 |
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当日の参加者の中で一番測定タイムが良かったのが田中さんですし、ライディングスキルも車両的にももっと伸びる余地が大きいでしょう。
しかし、車両の動きが一番ちぐはぐしていてもったいなかったのも田中さんでした。
これは乗り方というよりも、車両のセッティング、特にフロントサスペンションのアンバランスを調整する必要があるでしょうし、(もしかするとフォークオイルの交換時期を過ぎているのかも知れません) そのフロント側とリア側のバランスも取り直せば、かなりスムーズな走りが実現するでしょう
し、そうなれば! あのパワーとタイヤのグリップを活かして目の覚める走りは充分に可能になるでしょう。
次にお会いできる機会があれば、(可能であれば・・)試乗とリセッティングのアドバイスタイムを“企画”として提案されるのはどうでしょう?
セッティングは長い期間が必要な作業ですが、進むべき方向を最初に間違えない事がより早くセッティングを進めていくポイントです。
ぜひ、ご検討下さいね。
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【
小倉 勲 さん 】 |
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う~ん、小倉さんも梶原さんと同じ車両で、同じ症状に悩んでいる様に見えました。
つまり、ターンに入ってからの“トレール感”の減少がウェット路面という事もあって感じ難くなり、それによってタイヤのグリップ感を感じられずに積極的なオートバイとの対話が出来なくなった様に見受けられました。
ただし、梶原さんと違って小倉さんの場合に救いなのは、オートバイの責任が70%で 本人の責任は 30%だった事でしょう。 つまり、腕に余分な力を入れずに“トレール感”が感じられる範囲でのコントロールに終始されていたのです。 これは良い方向性ですよ。
一旦、腕に力を入れてオートバイをコントロールする走りを体が覚えてしまったならば、後でこれを無くすのは簡単な作業ではないからです。
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